ナデシコの花としては、やや大きめの花径を持つ【トコナツナデシコ(常夏撫子)】です。
ナデシコ科ナデシコ属の花で、中国原産の「セキチク(石竹)」の交配品種で、 「ダイアンサス:テルスター」 と同じ仲間です。
耐寒性多年草として、気温が10度以上あれば四季咲き性ですので、花が楽しめます。
そんなところから「トコナツ」の名前が付けられたようです。
園芸業界では、「見返り美人」という名称で流通しているようですが、なぜそう言われているのかは、知り得ていません。
ご近所の方がお世話されているのでしょう、道路脇に手入れされた植え込みがありました。
開花時期が4~5月ということで、ポツンと一輪だけ紫色の花が咲いていましたが、もう結実していて小判型の緑色のサヤがなっていました。
アブラナ科ゴウダソウ(ルナリア)属の2年草で、ヨーロッパ中央部が原産地です。
1901(明治34)年、東京美術学校の合田清教授が、パリから日本に持ち帰りましたので、【ゴウダソウ(合田草)】と名付けれ、別名「ルナリア」「大判草」とも呼ばれています。
属名に付いている「ルナ=Luna」はラテン語で「月」の意味で、サヤの形が月に似ているところに由来しています。
もう少し時期が経てばサヤも茶色く変色してゆき、ドライフラワーなどにも良く使われています。
よく似た名前に<イネ科>の 「コバンソウ(小判草)」 がありますが、こちらは形も小さく、実に厚みがあり、「オオバンソウ(大判草)」と比べると、どうしても貧弱に見えてしまいます。
ひょろひょろと伸びた茎に、鮮やかな青紫色の花を咲かせます【スクテラリア】の園芸品種「ブルーファオヤー」です。
シソ科タツナミソウ(スクテラリア)属の植物で、半耐寒性の多年草です。
属名からも分かるように、日本に自生しています 「タツナミソウ」 の仲間です。
基部の白色と青紫色の花が特徴で、葉も独特の光沢があり、花が咲いていなくても、葉の美しさで楽しめます。
花が咲き終わりますと、「タツナミソウ」と同様に、種子の穂が見られます。
打ち合わせに向かう途中で、ど根性な【桜】の樹を見つけました。
住人さんに大事にされているようで、道路側にはみ出していますが切り倒されることもなく、白い塀の中に埋め込まれた状態で葉を茂らせていました。
【桜】にとっては身動きできず少し窮屈そうですが、これからも樹齢を重ね、元気に花を咲かせてほしいものだと眺めておりました。
昨日の 「ポリシャス」 と同様、ウコギ科の観葉植物ですが、ディジゴセカ属の常緑小高木種です。
園芸店の流通としては、「アラレア」と呼ばれることが多いと思いますが、アラレア属は別にありますので、【ディジゴセカ】と呼ぶのが正しいと思うのですが、写真のように葉が放射線状に10葉出ている品種を「グリーンアラレア」と呼び習わしていますので、区別が出来ていません。
和名ではこれまた昨日の「ポリシャス(=タイワンモミジ)」と同様、こちらもモミジの名が付き「モミジハアラレア」と呼ばれています。
のこぎり歯のようなギザギザがある葉が特徴的で、別名「ノコギリヤツデ」、広げた形状が、雄の孔雀の羽根に似ていますので「孔雀木」とも呼ばれています。
耐陰性がありますので、割と育てやすい品種だと思います。
葉先に切れ込みが見られますが、丸葉系の【ポリシャス】を見つけました。
原産地はインドネシア~ポリネシアの太平洋諸島に分布しており、ウコギ科ポリシャス属の常緑低木種です。
ポリシャス属として、芳香のある葉とやさしい草姿が好まれる樹木です。
品種も多く、この丸葉系をはじめ、柳の葉のように細長いものまで約80種ほどありますので、品種の同定は諦めました。
和名では「タイワンモミジ(台湾紅葉)」と呼ばれていますが、モミジと同じカエデ科ではありません。
台湾では「富貴樹」と呼ばれ、縁起の良い樹として人気があります。
道路脇の植え込みに、【オタンダハッカ(阿蘭陀薄荷)】を見つけました。
原産地はヨーロッパですが、日本には江戸時代に渡来しているようです。
シソ科ハッカ属の花で、当然のことながら強い薄荷臭があります。
シソ科ですので四角い茎を持ち、よく分枝して繁殖力旺盛な植物です。
葉は長楕円形で、基部は心臓形をしており、葉柄はありません。
和種の「ハッカ」には、葉柄があります。
茎の先端に穂状の花序を付け、白色の4深裂した管状の3ミリ程度の小さな花を、輪生状に密集して開花してゆきます。
雄しべは4本ですが、「ハッカ」特有の形態で、花冠の倍以上の長さで飛び出しています。
英名では「スペアミント」ですが、路傍に咲いていますと、これが有名なハーブだとは気づかないかもしれません。
花径5センチばかりの、小輪の「ダリア」です。
同じ園芸品種の 「ダリア:黒蝶」 に比べると、随分とかわいい感じの花です。
「ダリア」と言えば、花弁が折り重なるように咲く「万重咲き」の花姿を思い出しますが、一重咲きとしてじつにシンプルな姿です。
もともとメキシコ原産で、冷涼乾燥の高地に咲く花ですので、日本の高温多湿を嫌う花で、本来は夏から秋にかけての開花だと記憶しています。
「小輪多花」の名称通り、蕾がたくさんついていましたので、咲きそろうときれいかなと見ておりました。
【オキシペタルム】というのは、以前の属名で、ギリシャ語で「鋭い花弁」という意味の言葉に由来します。
ガガイモ科トウィーディア属の常緑多年草で、ブラジルからウルグアイにかけて分布しています。
節ごとに少し茎の角度を変えながら伸びていき、茎の先端近くの葉脇から数輪の花を咲かせます。
花径3センチ程度、花冠は合弁で、深い切れ込みにより5裂し、星型の花姿を見せてくれます。
花の色と形で、別名として「ブルースター」と呼ばれていますが、名称そのままです。
花の中心部には副冠があり、5つの鱗片から成り、中心には<蕊柱(ずいちゅう)>と言われる、葯と柱頭が合わさったものが飛び出しています。
この花も、茎や葉にはアルカロイドの毒がありますので、白い樹液には注意が必要です。
見たときには、バラの花に思えたのですが、「葉」の感じが違いますし、トゲもありません。
糸状の 「クレマチス」 の八重咲きも、あまりの花の姿の違いに驚きあきれましたが、この花は 「インパチェンス」 のバラ咲きの品種でした。
当然ツリフネソウ科ツリフネソウ属に分類される園芸品種だと思いますが、一重咲きの花からは想像もできない花姿で、「インパチェンス」の名称すら使用されていません。
遺伝子学的には同一の品種として園芸品種は扱われるのでしょうが、なんだか生育の技術が進むにつれて、原種と違いすぎる花姿も、なんだかなぁと感じる昨今です。
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