家の玄関扉のガラス部分に、翅を広げて静止しているチョウ目シャクガ科ナミシャク亜科の【シロテンカバナミシャク】が、目に止まりました。
全幅3センチ程度の小さな「蛾」です。
12月も終わりがけのこの時期に、昆虫と遭遇するとは思っていませんでした。
翅の形でシャクガ科とすぐに分かりますが、シャクガ科も300種以上の「蛾」が分類されていますので、翅の特徴・触角の形等、特徴を押さえながらの同定作業は、大変でもあり楽しい時間でもあります。
この時期ですので、ささやかなクリスマスプレゼントかなと思いながら、翅の模様を眺めておりました。
シジミチョウ科の最も一般的なシジミチョウです。
翅の表側はオスは少し光沢のある水色で、メスは黒色をしていますので、雌雄を見分けるのは簡単です。
幼虫がカタバミを食草としていますので、都会でも人家周辺でよく見かける蝶です。
陽が落ちかけた夕方、神戸地方裁判所の前庭でオニタビラコにとまる【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】を見かけました。
翅の裏側は、灰色地に黒い斑紋が散りばめられていますが、微妙な夕方の光の中で幻想的な雰囲気を漂わせています。
並んでいる紋様の黒点一つの位置の違いで、「ルリシジミ」となりますが、こちらはなかなか見かけることができません。
夏場、 <スズメバチ> が頻繁に花の蜜を吸っていた功績で、いま「フウセンントウワタ」に大きな実がたくさんできています。
いまだに25度の夏日が続いている神戸ですので、秋らしさを感じませんが、「フウセントウワタ」の実に【ナナホシテントウ】がいました。
コウチュウ目テントウムシ科としては、一般的なテントウムシで珍しくもありません。
かわいい顔をしている割には、アブラムシやハダニを餌とする肉食性です。
わざわざとげのある狭苦しい所にいなくてもいいのにと思うのですが、温かい気温の中、越冬前の日向ぼっこをしているのかなと眺めておりましたが、どうやらお食事中でした。
セセリチョウは、茶褐色で「蛾」のように見えますので、あまり好かれていないようですが、微妙な模様で面白みのある「蝶」だと思います。
今までに 【チャバネセセリ】 【イチモンジセセリ】 とアップしていますが、今回は【ユウレイセセリ】の登場です。
翅の裏側は、茶色の地に白斑が見られ、写真では分かりにくいのですが、後翅に小さな白斑が3つ離れてあるのが特徴です。
「ユウレイ」の名称は、長い間学名が分からず正体不明だったので、付けられた名前です。
翅のわずかな紋様の違いでの同定ですが、「蝶」の分類も細部の確認が必要で、手ごわい世界です。
今回の「蝶」も以前に紹介した 【ホタルガ】 と同様に、樹木の多い雑木林などで見かけます。
花に止まり蜜を吸うことは少なく、クヌギなどの幹からしみ出た樹液や、腐敗した果実の水分などを好んで吸っています。
今朝がたの神戸の最低気温は17度。寒くなってきたためでしょうか、保安林のネットフェンスに近い枯れ枝にじっと止まっているのを、見つけました。
全体的に黒地に白の水玉模様ですので、チョウ目タテハチョウ科コムラサキ亜科の【ゴマダラチョウ】としてすぐに見分けがつきます。
この黒地に白の紋模様が色々とあるようで、採集している方にとっては、模様による分類が楽しめる面白い「蝶」だと思います。
写真を取ってからしばらくの期間、この「蛾」の名称を調べるにモンモンとしておりました。
なにせチョウ目の種類は3500種類、そのうち「蝶」と呼ばれるのは200種類ほどしかなく、残りは「蛾」の分類です。
2センチに満たない小さな「蛾」ですが、きれいな形をしています。
表翅にギザギザの鋸歯状の紋様が2本見えていますので、「アオシャク」の仲間だとまではわかりましたが、その先にたどりつけません。
悩ましたのは、青く見える斑点です。
アオシャク亜科には、青い斑点の「蛾」は見当たらず、未同定のまま時間をついやしました。
左右対称形での文様ではありませんので、「雌雄同体か」「突然変異か」と悩み、最終的には「おそらくなんらかの樹木の実の汁でもついたのでは」と見切りをつけ、最終的に【ヒメウスアオシャク】と同定した次第です。
夏の「ホタル」の時期は過ぎ去りましたが、木々の生い茂る林の中では、もうそろそろ終わりでしょうが、チョウ目マダラガ科ホタル亜科【ホタルガ】が飛んでいました。
頭部は赤く、前翅の先端に白い帯が斜めに入っている特徴があり、なんとなく「ホタル」を連想させる「蛾」です。
昼間にヒラヒラと飛んでいますので、山間部では見つけやすいかもしれません。
「ホタル」も【ホタルガ】もともに「毒」を持つ昆虫ですので、生き延びる為に、お互いがお互いの擬態の形を補っている珍しいパターンの取り合わせに、不思議さを感じています。
台風15号も去り、朝夕は少し穏やかな気温になってきました。
【キイロスズメバチ(黄色雀蜂)】にとり、これから捕獲する昆虫も少なくなり、大量の雄蜂と新女王蜂を育てなければいけない時期ですので、攻撃性が増す時期になります。
風にゆられる「フウセントウワタ」の花ですが、下向きに咲いていますので、花の蜜を確保するためには下向きにならざるを得ません。
スズメバチとして肉食の捕食性が強いイメージの【キイロスズメバチ】が、このように花の蜜を求めている姿には恐怖心が薄れます。
頭に血が上りそうな姿勢を保つのは大変だと思いますが、結構な時間をかけてしがみついており、餌を求める必死さが伝わってきました。
昨日は一日雨の神戸でしたが、今朝方は日差しが強く、また暑くなりそうです。
雨で休んでいたと思いますが、飛翔力の強い【アオスジアゲハ】が、めまぐるしく花の周辺を飛んでいました。
以前にも 【アオスジアゲハ】 をアップしましたが、何とかきれいな姿を撮りたいものだと思っておりました。
せっかくの機会、こうなれば【アオスジアゲハ】と根競べです。
デジカメ片手に立ち止まり、身動きすることなく目だけで蝶の動きをひたすら追いながら待ちました。
わたしの思いが通じたのか、元気に飛び回るのに疲れたのか分かりませんが、アイビーの葉に止まり休憩してくれました。
アゲハチョウは通常翅を閉じて止まる場合が多いのですが、根負けしたよとばかりに、きれいな表翅を広げた姿、ありがたく撮らせていただきました。
体色が灰褐色と暗褐色のまだら模様ですので、土の上におりますとどこにいるのかが分かりにくい【イボバッタ(疣飛蝗)】です。
すこしゴツゴツとした感じの体つきですが、胸部背面にイボ状の突起があるところから、この名前がつけられたました。
歩いていきますと、ピョコンと飛び跳ねていきますので、「いたんだ」と分かるバッタです。なかなか一定の場所に留まらないのですが、なんとか撮影できました。
この夏は昆虫と出会う機会が多く、しかもあまり動かないでいてくれますので、不思議な気がしています。
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