先程紹介した 「ボタンクサギ」 を撮影していましたら、一匹の蠅が吸蜜行為に飛んできました。
胸部の背面が「ミドリイロ」をしている【ミドリイエバエ】で、ハエ目(双翅目)イエバエ科ミドリイエバエ属に分類され、日本には科として約250種が記録されています。
イエバエ科の体色は、黄色・黒色・褐色などの種が多く、ミドリイエバエ属やセスジミドリバエ属などでは、金緑色・青色・紫色の体色があります。
成虫は日中に活動し、食性はさまざまで、花の蜜を摂取する種、小さな昆虫を捕食する種、「サシバエ」のように吸血する種と多彩です。
一般的に「蝶」は翅を立ててとまりますので、なかなか自然の状態で表側を写す機会は訪れてくれません。
開張30ミリほどの小さな【ヤマトシジミ(大和小灰蝶)】は、翅の裏側の黒い斑点模様から比べますと表側は随分と地味で、メスは写真のように茶褐色、オスは青藍色をしています。
どのような時に翅を広げるのかが分かれば、また撮影の機会が増えるとおもいますが、これだけは「蝶」に訊かなければ分かりません。
登場回数も重ねてきている【シジミチョウ】ですが、ヒラヒラと舞う姿をみかけますと、つい追いかけてしまいます。
明け方までの雨も上がり、天気回復気味の神戸です。
さっそく活動を始めた、名前通り非常にせわしく飛翔する【マイマイガ(舞舞蛾)】ですが、さすがに疲れたのか休憩のためにとまりました。
動きの速い茶褐色の飛翔を見つけますと、たいがいがこの【マイマイガ】か 「テングチョウ」 のようです。
幼虫の姿は個体差がなくすぐに分かりますが、成虫になりますと、翅に入る茶褐色の紋様に個体差が出るのか微妙に違っているようです。
紋様ひとつで種類が変わる場合もあり、「別の種類かな」とも考えたりしますが、特徴からしますと【マイマイガ】のオスの同定で間違いはないとみています。
食草である笹の葉の上に、【ヒナバッタ(雛飛蝗)】が日光浴をしていました。
写真はメスですが、体長30ミリ弱しかなく、オスは20ミリ前後と、名称通り小さなバッタです。
近付きますとすぐに感知し、敏感かつ敏捷に飛び跳ねて陽そうしてしまい、草むらの中に身を隠してしまいます。
瓦の土手や山地の草原など、灌木や藪に近接した場所を好んで生息している感じで、日光浴がすきなのかお昼間に葉の上などでじっとしている感じで佇んでいます。
体色は褐色を基本としており、濃い色の斑紋がありますが個体差があり、昨年とは違った模様の【ヒナバッタ】でした。
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体長15ミリ前後と「カメムシ」の中では大きく、重量感を感じさせるカメムシ目(半翅目)ノコギリカメムシ科の【ノコギリカメムシ(鋸亀虫)】が、なんとわたしの左手にとまりました。
体色は黒褐色で、腹部には赤銅色の光沢を持ち、頭部はシャベル状に突き出し、頭頂部はへこんでいます。
触角は4節で先端1節が橙色をしており、前胸背前縁と縁線に、尖った三角形の突起がでています。
名称の由来は、腹部側縁が鋸歯状にギザギザしているところから名づけられました。
成虫は保護色らしい体色で、朽ち木の樹皮の下や枯葉の下などで越冬します。
体長45ミリ前後の体の細長い【モノサシトンボ】は、トンボ目モノサシトンボ科モノサシトンボ亜科に分類され、日本では3属6科1亜種が生息しています。
とてもスマートな体型で全体に黒く、腹部の各節の基部には青白い紋が入り、この節目模様が均等な目盛りに見えるところが、和名の由来です。
オスは淡青色で、メスは黄色っぽい体色をしています。
水辺そのものよりも、むしろその周辺の樹木や草むらで飛翔している姿を、見かける機会が多いかもしれません。
遺伝学の進歩に大きく貢献した昆虫として、生物・科学分野では非常に有名な【ショウジョウバエ(猩猩蠅)】です。
現在でも、発生生物学のモデル生物としての研究が続けられています。
ハエ目(双翅目)ショウジョバエ科ショウジョバエ属に属する「蠅」の総称で、17亜科に分類され、日本には7亜科が生息しています。
多くの種は体長3ミリ前後(網戸のひとマスが1.5ミリ)と小さいですが、「蠅」独特の擦り手(足?)動作は確認できます。
熟した果実類や樹液、およびそこに発生する天然酵母などを餌としており、病原菌を媒体することはありません。
和名は代表的な種が赤い眼を持ち、酒に好んで集まることから、酒好きで顔の赤い中国の妖怪「猩猩」に因んで名づけられています。
体長としては20ミリ程度ですが、体に比べて脚の長い【スジボソハシリグモ】です。
クモ目キシダグモ科に分類されるハシリグモで、その名の通り素早く走れるようにしっかりとした歩脚を持ち、地上を歩きまわり獲物を探す徘徊性の蜘蛛です。
キシダグモ科の名前は、蜘蛛の研究の先駆者<岸田久吉>に献じて付けられた名称です。
全体に縦長で長く伸びた脚を持ち、さらにそれを四方に伸ばしている姿が特徴的です。
頭胸部・腹部共に素直な形で、いずれも縦長で楕円形に近く、上に盛りあがることもありません。
歩脚は度の脚もよく発達しており、特に短い脚もなく、脚の配置は前向き2本後ろ向き2本の前行性ですが、第三脚がやや横を向いています。
オスが獲物を獲り、これに糸を巻いて塊にしたモノをメスに口移しのようにして求愛行為をする、いわゆる<婚姻給餌>を行います。
後ろ脚のフ節と後ろ脚脛節が、白色の模様を持ち残りの部分は黒色の縞模様ですので、すぐに【アメリカミズアブ】だと分かります。
ハエ目(双翅目)ミズアブ科アメリカミズアブ亜科の昆虫で、第二次世界大戦以後に日本に侵入してきたアメリカ原産の帰化昆虫で,英名では「Black Soldier Fly」(黒い兵士の蠅)です。
体長は15ミリ程度、黒色でやや細長いアブです。翅で隠れて見えていませんが、腹部上部には、1対の白~黄白色の紋があります。
生ゴミや人畜の糞、腐葉土等の有機物が豊富にあるところに発生しますので、衛生的に好まれる昆虫ではありません。
釣り好きの方なら、乾燥させた「蛹」を釣り餌として使われたことがあるのではないでしょうか。
山道を歩いておりましたら、変な飛び方をする昆虫と遭遇、褐色型の【トノサマバッタ(殿様飛蝗)】でした。
バッタ目(直翅目)バッタ科トノサマバッタ亜科に分類される昆虫で、別名「ダイミョウバッタ(大名飛蝗)」と呼ばれています。
体長35~65ミリと大型のバッタで、メスの方がオスよりも大きな体型をしています。
姿に違和感を持ちじっくり見てみますと、なんと右側の後ろ脚が付け根からありません。
天敵に攻撃されたのでしょうか、何ともいたましい旅路の果ての姿で、変な飛び方をした原因が分かりました。
本来はススキなどのイネ科を食草としていますが、昆虫も食べる雑食性もあり、また脱皮中で動けない同じ仲間の同種個体を襲うこともありますので、被害に合いながら逃れてきた姿なのかもしれません。
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