ムーディーズは政府債務や利払い費が増加していることが背景にあるといい、最上位の「Aaa(トリプルA相当)」から「Aa1(ダブルAプラス相当)」に1段階引き下げました。米国の財政悪化が改めて意識され、米債券市場では長期金利が上昇(債券価格は下落)しています。一時は(4.56%)と4月中旬以来、およそ1カ月ぶりの高水準となりました。米30年物国債利回りは一時、節目とされる(5%)に達しています。
18日、<ベッセント米財務長官>は米テレビ番組で「歴史を見ると、格下げに至る段階では既に市場にすべてが織り込まれている」と述べています。格下げはバイデン前政権の影響だと主張し、財政拡張を進めた前政権を批判しました。もっとも、金利の上昇で相対的な割高感が意識されやすいハイテク株を中心に売りが出ています。
引き下げを受け、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落しています。株、債券、ドルがそろって売られる〈トリプル安〉になっています。
米東部時間午後2時時点で、前週末比89ドル(0.2%)高の4万2743ドルで推移、市場の想定を上回る懸念材料は示されていないとして小幅に上昇するなど一進一退でした。
ダウ平均株価は、前週末比137ドル33セント(0.32%)高の4万2792ドル07セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価は、前週末比4.36ポイント(0.023%)高の1万9215.46で終えています。
S&P500種株価指数は、前週末比5.22ポイント (0.088%)高の5963.60で終えています。