4日午前の東京外国為替市場で、円相場は上昇しています。12時時点は「1ドル=146円11〜13銭」と前日17時時点と比べて1円13銭の円高・ドル安でしたた。
<トランプ米大統領>による「相互関税」の発表を受け、世界的に景気不安が高まっています。
日経平均株価が連日で大幅安となるなど投資家のリスク回避姿勢が強く、「低リスク通貨」とされる円に買いが入りました。
日経平均株価の午前の下げ幅は、一時1200円を超え全面安となっています。
3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は昨年9月上旬以来の安値で終え、下げ幅は1679ドルと新型コロナウイルス禍の2020年6月以来の大きさとなりました。日米の株安進行を受けて投資家心理が悪化し、相対的にリスクが低いとされる円に買いが向かいました。
円は朝方に「1ドル=145円55銭」近辺まで上昇していましたが、その後は上げ幅を縮めています。国内債券市場は長期金利が低下し、2月上旬以来の低水準をつけています。
金融・資本市場の混乱を受け、日銀が追加利上げに動きにくくなるとの見方が円相場の上値を抑えました。直近の円上昇に伴い、10時前の中値決済に向けては国内輸入企業などの円売り・ドル買い観測も出ています。