6日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は一進一退で始まりました。米長期金利の低下傾向は株式相場を支えています。米企業の決算発表が相次ぐなか、個別の売買が中心となっています。7日発表の1月の米雇用統計を前に投資家の様子見姿勢も強く、主力株への買いが一巡した後、ダウ平均株価は下落しています。
米長期金利は前日に一時(4.40%)と2024年12月中旬以来の低水準を付け、6日朝も(4.4%台前半)で推移しています。米長期金利は1月半ばに(4.8%)まで上昇する場面があり、低下傾向は相対的な株式の割高感を和らげています。
企業が発表した決算を材料とした個別の売買が目立ちます。ハネウェル・インターナショナルは大幅に下げて始まりました。朝発表の2024年10〜12月期決算で売上高などが市場予想を上回り、会社分割の計画も公表でした。ただ、2025年12月期通期の収益見通しは市場予想に届きませんでした。ダウ平均株価の構成銘柄ではありませんが、前日夕に四半期決算を発表した英半導体設計のアーム・ホールディングスと半導体のクアルコムは大幅安となっています。
朝発表の週間の米新規失業保険申請件数は前週から「1万1000件」増え、市場予想も上回りました。2024年10〜12月期の米労働生産性指数(速報値)で企業の賃金負担を示す単位労働コストは前期比年率で市場予想ほど上昇しませんでした。7日には1月の米雇用統計が発表されます。米連邦準備理事会(FRB)は当面、経済やインフレの動向をみながら次の政策判断を決めるとみられています。雇用統計を見極めたい投資家も多く、積極的な買いを手控える雰囲気も出ています。
ダウ平均株価は、前日比125ドル65セント(028%)安の4万4747ドル63セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価は、前日比99.66ポイント(0.51%)高の1万9791.99で終えています。
S&P500種株価指数は、前日比22.09ポイント (0.36%)高の6083.57で終えています。