27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前日比55銭円高・ドル安の「1ドル=143円90銭〜144円00銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=143円92銭」、安値は「1ドル=144円58銭」でした。
米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測を背景に円を買ってドルを売る動きが優勢でした。
特に目立った円買い材料がない中で円は水準を切り上げています。市場では(FRB)が、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)から利下げを始めるとの見方が強く、9月上旬発表の8月の米雇用統計が想定以上の労働市場の弱さを示せば、9月に通常の2倍の(0.5%)の利下げに踏み切る可能性があるとみられています。
日米金利差の縮小を見込み、中長期的に円は対ドルで水準を切り上げるとみた円買いがはいり、相場変動の大きさなどから、低金利の円を売って高金利のドルなどで運用する「円キャリー取引」が増えにくいとの見方も円を支えています。
米長期金利の上昇(債券価格は下落)を受けて円は上値が重くなる場面があったものの、米長期債相場が下げ渋って終え、円は引けにかけて一段高となりました。