<イエレン米財務長官>米国のデフォルトに警告
1月
22日
米議会は2021年12月、政府の借入金の限度額を定めた「債務上限」を約31兆4000億ドルに引き上げました。米国債の償還が行き詰まって〈デフォルト〉に陥ることを防ぐには、上限の停止か引き上げに関する法案が議会を通過する必要がありますが、議会は野党・共和党が下院の主導権を握る「ねじれ議会」となっており、共和党は債務上限問題の解決と引き換えに、歳出削減を求める考えを示しているようです。
<バイデン大統領>も債務上限問題を巡り、<マッカーシー下院議長>(共和党)と協議する意向を明らかにしています。
<イエレン米財務長官>は「米国は常にすべての支払いに応じてきた」と強調。「米国債は世界で最も安全な資産だ」とした上で、〈デフォルト〉となれば「疑う余地なく米国の景気後退を招くとともに、グローバルな金融危機を引き起こしかねない」と警鐘を鳴らしました。
財務省は19日に債務が上限に到達したことを受け、一部基金への資金拠出停止といった会計上の「特別措置」を通じて資金調達を続けています。<イエレン米財務長官>は特別措置による資金繰りについて「6月初めまで続けられると確信しているが、その先の保証はない」と明言。議会に関連法案の速やかな可決を促しています。