ダウ平均株価(2月11日)@終値3万4738ドル06セント
2月
12日
米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐとの見方から前日に「526ドル47セント安」となりましたが、利上げ加速に慎重な(FRB)高官の発言が伝わり、買い直されています。
前日は予想以上のインフレ加速を受け、セントルイス連銀の<ブラード総裁>が「7月1日までに(1.00%)の利上げを支持する」と述べ、株売りに拍車がかかりました。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の2倍の(0.5%)の利上げも念頭に置いた発言とみられています。ただ、その後、「現時点で(0.5%)の利上げの必要性は感じない」(バーキン・リッチモンド連銀総裁)と金融引き締め加速に慎重な複数の(FRB)高官の発言が伝わり、市場の過度な懸念が和らぎました。
もっとも、高インフレへの警戒は続いています。長期金利は前日終値(2.03%)をやや下回っているものの(2%)を超えて推移しています。過度な懸念は後退しましたが、株式相場の上値は重い情況です。
IT・ハイテク株には売りが優勢となっており、ナスダックは394.487ポイント下げ、1万3791.154で取引を終えています。
何より、ロシアのウクライナ侵攻への警戒が強まり、リスク回避の売りが幅広い銘柄に広がりました。ホワイトハウスの<サリバン>大統領補佐官(国家安全保障担当)は11日午後に記者会見を開き「ウクライナ国境のロシア軍が増えており、ロシアの<プーチン>大統領が命令すればいつでも侵攻が始まる可能性がある」と指摘しました。米国と英国はウクライナにいる自国民に対して48時間以内の退避を促しています。地政学リスクの高まりが株売りを促し、ダウ平均株価の続落の引き金となっています。