『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ 監督〈自己検閲〉版』@<ラドゥ・ジューデ>監督
1月
26日
本作は、第94回アカデミー賞国際長編映画賞部門のルーマニア代表作品に選ばれています。主人公は夫とのプライベートセックスビデオが流出してしまった名門校の教師「エミ」です。セックスという極私的で本能的な行動が晒されたことで事態は思いもよらない方向へ進みます。
映像は生徒や保護者の目に触れてしまい、学校は保護者会を緊急招集。非難の矢面に立たされる「エミ」の不安や苛立ち、解雇を要求する人々の偏見や怒りは徐々に膨れ上がっていきます。
なお本作はイメージフォーラム・フェスティバル2021にて、18歳未満の鑑賞不可という形で無修正版が日本初上映されています。その過激な内容から無修正での劇場公開は不可能と思われていましたが、このたび監督の<ラドゥ・ジューデ>が追加編集を実施。ぼかしやシーンの要所に「殺人シーンはOKで、フェラはNGだって?」「見られなくて残念!」「検閲版だよ!」といった挑発的でユーモアあふれるテロップを差し込んだR15+指定の「監督〈自己検閲〉版」として公開されます。
問いかけるのは、コロナ禍とその後の社会の閉塞感を背景にした〈卑猥とは何か〉というテーマ。ポスターには「人間の本性は“卑猥”である」というコピーが添えられています。