第93回アカデミー賞
4月
27日
今年度最多受賞となったのは、作品賞、監督賞、主演女優賞の3冠を記録した『ノマドランド』です。続けて『ファーザー』 ・ 『Judas and the Black Messiah(原題)』(日本未公開) ・ 『Mank/マンク』 ・ 『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』(日本未公開) ・ 『マ・レイニーのブラックボトム』 ・ 『ソウルフル・ワールド』がそれぞれ2つの賞を獲得し、受賞数がばらける結果となりました。
なお今年は、作品賞が主演女優賞と主演男優賞よりも先に発表されるという異例の展開もあり、最後の発表となった主演男優賞は、2020年に死去した『マ・レイニーのブラックボトム』の<チャドウィック・ボーズマン>が最有力とされていましたが、『ファーザー』の<アンソニー・ホプキンス>が最高齢83歳で受賞。<ホプキンス>は授賞式に出席しておらず、スピーチなしで授賞式は終了しています。
『ノマドランド』の作品賞受賞にあたり、アジア系女性初の監督賞を受賞した<クロエ・ジャオ>は「忍耐強さ、希望、真実の優しさとは何であるかを見せてくださった皆様、ありがとうございます」と、主演女優賞を受賞した<フランシス・マクドーマンド>は「近い将来、知っている仲間を連れて、映画館に行ってください。暗がりの中、隣に誰かがいる場所で、今夜ここで紹介されたすべての素晴らしい作品をぜひ映画館で観てください」とコメントしています。
韓国人俳優として初めて助演女優賞を獲得した『ミナリ』の祖母役<ユン・ヨジョン>は「私は地球の反対側で暮らしているんです。いつもテレビでアカデミー賞授賞式を観ていました。でも実際、ここに来ることができました。とても信じられません」と述べていました。なおアジア人が助演女優賞に輝くのは、<ナンシー梅木>が受賞した1958年以来2度目になります。
国際長編映画賞に選ばれたのは、<トマス・ヴィンターベア>が監督を務めた<マッツ・ミケルセン>主演のデンマーク映画『アナザーラウンド』(日本2021年9月3日公開予定)でした。