新種の甲虫「ヒョウタンホソヒラタムシ」
6月
5日
愛媛大の<吉田貴大>研究員らは、青森県内の湿原で1992年に虫を採集した人の依頼で、名前が不明だった体長3ミリほどの虫の標本を調べました。すると、触角や胸部の形などから新種と判明。くびれた体形から「ヒョウタンホソヒラタムシ」と名付けています。
これまで見つかっているのは標本の5匹だけで、生息地は発見場所の湿原以外に知られていません。湿原は乾燥化が進んで草原になり、虫がすみにくくなったと考えられ、この虫は後ろ羽が退化して飛べないことから、別の場所に移ることも難しい生態で、絶滅したものと考えられています。先月、周りに残る湿原でも探したものの、1匹も見つからなかったといいます。
論文は3日、チェコの学術誌 「Acta Entomologica Musei Nationalis Prague」に掲載されています