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神戸:ファルコンの散歩メモ

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神戸ご当地(844)「永遠の水仙」@神戸布引ハーブ園

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神戸ご当地(844)「永遠の水...
平成7年(1995年)1月17日5時46分に発生した阪神・淡路大震災。神戸市中心部などで震度7を観測、当時では戦後最大の都市型地震となりました。死者6,434人を数えた大災害、家屋全壊は10万棟を越え、地震後に長田区などで発生した火災による二次災害では7,000棟以上が全焼。あたりは一面焼け野原となってしまいます。

震災から半月後。電気・ガス・水道はおろか、JR・阪急電鉄・阪神電鉄・山陽新幹線も復旧していません。阪神高速3号神戸線は橋脚が総崩れのままの状態で、国道2号と細い市街路のみがなんとか機能しつつも、復旧作業車などで大渋滞を引き起こしている中でのことです。
1月31日。今上、皇后両陛下が被災地神戸にお入りになられました。バスで菅原市場跡にご到着された両陛下。おふたりのご眼前にはあらんかぎりの瓦礫と、焼け落ちて灰になってしまった家屋の跡が広がっていました。この長田区だけで死者900人を数える惨状。遺体の捜索がまだ行われている最中なだけに、その焼け跡は悲惨なものでした。

黙祷のあと、じっと焼け跡をお見据えになられた皇后陛下は、お付きの者が持つ白い箱の中から、小さな花束を取りだされます。そしてひざまずいて瓦礫の上に、そっと献花をされました。

その花束は17輪の水仙。その日の朝、皇居の庭で皇后陛下自らのお手で摘み取られたものでした。
水仙は海外では春の訪れと共に咲くことから希望の象徴の花。困難に負けずに希望を持って復興してほしいと願われた皇后陛下の御心そのものを表しているのでしょう。

この水仙の花束は、関係者の手により回収され、山口県へ送られたのです。行き先は山口県下松市にある日立交通テクノロジー株式会社。
一見、花束とは何の関係もなさそうな会社なのですが、実はこちら、ハイテクドライフラワーを製造するエバーフラワー事業を行っています。

自然のままの花や葉をそのままの色と形でガラス容器の中に長い間保存することができる「エバーフラワー」技術を用いて、皇后陛下の献花はガラスの中に永遠の命を吹き込まれたのです。

現在、皇后陛下の水仙はあの頃の姿のまま、神戸市の布引ハーブ園に展示されています。
復興が進み、皇后陛下が献花されたあの瓦礫の場所は公園に整備され、公園は「すがはらすいせん公園」と命名され、入口近くには記念プレートが設置されています。
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birdy
birdyさんからコメント
投稿日 2018-01-17 08:18

感動的なニュースでしたよね
"Forever"ですね

ワオ!と言っているユーザー

ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2018-01-17 08:46

冬至の記憶が、23年たっても昨日のように思える出来事です。

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