『食べもの屋の昭和 伝えたい味と記憶』岩﨑信也(新潮文庫)
5月
1日
単行本の発行が2008(平成20)年5月、この文庫本が2011(平成23)年5月刊行ですので取材当時から20年ほどが経ち、多くのご主人たちはもはや鬼籍に入られたかたも多いと思います。
日本を代表とする老舗飲食店の主人に、お店の伝統や味などについての聞き書きですが、食を通して後世に伝えたい思いがよく伝わってきました。
東京のお店が中心にまとめられていますが、伝統という意味では京都や大阪の味が少ないのが少しばかり残念ですが、巻末にはお店の住所の一覧表があり、次世代へ暖簾を守られているのに安心しました。