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- 今年の読書(14)『内偵 警視庁迷宮捜査班』南英男(祥伝社文庫)
他社の文庫シリーズになりますが、 <警視庁極秘捜査班>(光文社文庫) や <新宿署密命捜査班>(徳間文庫) に見られるように、刑事もののアウトロー的な分野の作品が多く、この『内偵』も<警視庁迷宮捜査班>シリーズの3冊目として刊行されています。
捜査一課強行犯捜査二係に配属されていますが、実質は窓際的な「迷宮捜査班」に配属されている4名の刑事の活躍が、小気味よく楽しめます。
3年4ヵ月前にエリート検察官<久住詩織>は、通り魔的な犯行で<長谷川宏司>に刺されて死亡していますが、犯人の<長谷川>は逃走中に崖から落ち、脳挫傷のため昏睡状態が続き事件が解決できていません。
当時<久住>は大きな事件の内偵を進めていたのですが、それらの関係を<尾津航平>と<白戸恭太>のコンビが再捜査を始めますと、関係者が次々と口封じにあっていきます。
二人の破天荒な捜査で核心に近づいていきますが、娯楽小説らしく二転三転する構成で、現代社会の裏ビジネスも盛り込まれ、楽しめた一冊でした。
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