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- 今年の読書(157)『日本を、信じる』瀬戸内寂聴:D・キーン(中央公論新社)
著者たちは共に1922(大正11)年生まれで91歳とご高齢ですが、いつも活動的に動かれているのには驚かされます。
同じ年齢ということでの対談がまとめられていますが、大きな被害をもたらした東日本大震災や、<寂聴>さんが現代語に訳された『源氏物語』の話を中心に、復興に対する日本人の底力の強さが語られています。
東日本大震災を契機に、2012年に日本国籍を取得された<D・キーン>氏ですが、日本に興味を持ったのが<アーサー・ウェイリー>の英訳本『源氏物語』であり、<松尾芭蕉>の奥の細道を実際に辿り歩いた体験から、東北の現状を痛まれているのがよくわかりました。
「お医者さんに聞くと、82歳まで元気な人はボケないのよ」と<寂聴>が言われていましたが、老いてますます盛んなお二人のご活躍を、期待せずにはおられません。
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