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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(71)『スカウト・デイズ』本城雅人(PHP文芸文庫)

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今年の読書(71)『スカウト・...
少年野球の頃から目立ちながら、プロの世界に入っても野球賭博の噂が絶えない投手を主人公に据えた 『嗤うエース』 の著者が、今回はプロ野球のスカウトを主人公に据えています。

大卒でプロ球団「ギャラクシー」に入団した<久米純哉>は、肩の故障で戦力外通告を受けた際、自分を引っ張ってくれたスカウトの<堂神恭介>から「スカウトになれ」と言われ、<堂神>グループに引き込まれます。
<堂神>は、「堂神マジック」と称されるほど、数々の新人を発掘する手腕を持ち、<久米>は<堂神>のきわどく冷徹な駆け引きを通して、スカウトとは何かを体験してゆく姿が描かれてゆきます。

新人を手土産に他の球団に移籍するという<堂神>の特ダネを書いた記者<島岡>は、特ダネを察知した<堂神>の動きで誤報に終わり、地方に左遷になります。3年後にまたスポーツ部に戻り、裏がありそうな<堂神>の動きを追い続けていきます。

新人を獲得するためのスカウトの裏世界が細かく描かれ、一人の選手を他球団に引き抜かれることなくドラフト会議までのスカウトたちの熱き戦いが、スリリングな一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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