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くまごろうのひとりごと

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窓の話22『カーブした窓と幾何学形状の窓』

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日本では輸入住宅と呼ばれる住宅を除いて現代の窓といえば長方形または正方形のものがほとんどだが、アメリカの木製窓メーカーはそれらに加え、半円形、楕円形、円形、三角形、台形などさまざまな形状の窓を製作している。窓の形状や様式は、建築家がひとつのコンセプトに従って建物をデザインする際に決まってくるものであり、高級木製窓メーカーは建築家の設計上の広範な要求に応えられるよう、多様な窓を揃えている。これら特殊な形状や様式の窓でもペアガラスを用い、断熱や遮熱などの熱的性能や水密製、気密性、構造強度などは一般的な窓に準じている。

ヨーロッパの建築ではローマのコロッセウムや水道橋に見られるように古代ローマの頃から石積みによるアーチ型の造形が取り入れられ、その後ロマネスクやゴシックの教会建築の時代から中世に至るまで上の部分が半円の窓は多く採用されており、19世紀のビクトリアン様式の住宅建築でもこの伝統がしっかりと受け継がれている。そのような影響をいまだに受けているヨーロッパやアメリカの住宅建築では色々な形状の窓が必要になってくる所以である。

カーブした窓のうちもっとも一般的なものはHalf Circleと呼ばれる半円形の窓である。半円形の固定窓の下に長方形のケースメント窓、ダブルハング窓、あるいはスウィングドアを組合せるタイプや、半円部とその下の長方形部が一体となり半円部も開閉するRound Topと呼ばれるケースメント窓などである。また円弧の一部が窓の上縁部をなすSegment Headと呼ばれる窓やドアもしばしば使われる。添付写真の中に示したように、より複雑なカーブした窓やドアも建築家のデザインに応じて製作される。

幾何学形状の窓は三角形、台形、菱形、六角形、八角形など多様であるが、建築家のコンセプトに従ってこれらの窓を採用した建物が特徴ある建築美を備えていることは添付写真で明らかであろう。これらの窓に加え、アメリカの高級木製窓メーカーは楕円形や円形の窓も製作している。

しかし窓は工業製品である。特に高断熱・高遮熱ペアガラスには製作限界や構造強度を考慮した大きさの限界がある。一例を挙げればひとつの窓については一辺の最大長さは約3m、最大面積は約5㎡までとなり、また最小辺は0.3mである。しかし、窓を組合せ、また必要に応じて組合せた窓の間に構造部材を設置することにより添付写真のような建物の壁面いっぱいに窓を取付けることは可能である。窓を多用した建築の設計に際しては、建築家と窓メーカーによる建設地の気象条件や建築基準に関する技術的な検討がきわめて重要である。
#PC #テクノロジー #ネット

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マーサーアイランド10キロラン

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マーサーアイランド10キロラン
3月25日のマーサーアイランド10キロランまで残り2週間を切った。昨年のレース以来週に2回、7.5キロのコースを走ってきた成果が問われる。2月半ばからは週に1回、10キロレースのコースを走っているが、そのタイムは昨年の同じ時期の練習タイムに劣ってはいないが、目標の60分以内には達していない。レース当日は他の走者に引っぱられるせいか、例年練習タイムより少し良いので期待しよう。

今日は10キロのコースを走る予定だったが雨が強く断念した。天気予報では明日もあまり期待出来ないが、雨が弱ければ明日は10キロ走りたい。

例年のことだがレースの前日の土曜日にくまごろうのホームコースでMens March Madnessと呼ばれるゴルフのトーナメントがあり、恒例にしたがってエントリーしている。土曜日に18ホールを歩き、翌日10キロ走るとはわれながら年のわりには元気が良いと思う。
#スポーツ

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ベテルギウスの超新星爆発

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科学の世界ではベテルギウスの超新星爆発の話題で盛り上がっている。

ベテルギウスは冬の星座であるオリオン座のオリオンの右肩にある一等星で、今頃は晴れた夜なら三ツ星のやや左上にあるから簡単に見つけることが出来る。ベテルギウスは恒星としては地球に非常に近く640光年の距離にある。

ベテルギウスは太陽の約20倍の質量を持ち、大きさは半径が太陽の1000倍もあるが、誕生してから既に1000万年水素の核融合を繰り返しており、現在は膨張して表面温度が下がり赤くなる赤色巨星の状態になっている。そのため今後100万年以内に超新星爆発を起こし、ブラックホールとなるか、中性子星になるという。

天の川銀河内での超新星爆発は平安時代の1054年と徳川家康が江戸幕府を開府した翌年の1604年にもあったが、前者は地球から7200光年、後者は13000光年の距離にあり、ベテルギウスはこれらに較べはるかに近い。1604年のケプラーの星の超新星爆発でも木星位の輝きが約1年続いたという記録があるが、ベテルギウスの超新星爆発が起これば昼間でも輝いて見えるそうだ。

超新星爆発の直前に赤色巨星は大量のニュートリノを放出するため、地球上でニュートリノの観測をすれば超新星爆発を予知出来る。そこで活躍するのが1987年に大マゼラン雲で起きた超新星爆発によるニュートリノを検出したことにより小柴博士がノーベル賞を受賞したカミオカンデの後継のスーパーカミオカンデだ。1987年の超新星爆発では超新星が16万光年も離れていたため11個のニュートリノしか検出出来なかったが、ベテルギウスの場合にははるかに多量のニュートリノが観測されるはずだ。超新星爆発によるニュートリノが検出されたら直ちに世界中の天文観測施設に通報され、ベテルギウスを詳細に観測する態勢が既に出来ている。

近頃の宇宙物理学の世界は急速に進歩しており、最新の研究によればニュートリノが観測されて1.5日後にベテルギウスの表面温度が急上昇し、色が赤色から青色に変化する。そして星が急速に輝き出し、3時間後には半月と同等の明るさとなるが、見える星の面積が小さいのでぎらぎらと輝き日中でも眩しく見える。輝きは7日後がピークでその後膨張による温度低下のために色が変化し輝きが減少してゆく。400日もすると昼間には見えなくなり、4年後には夜でも見えなくなる。

もしもベテルギウスが超新星爆発の後にブラックホールになると、ガンマ線バーストを起こし大量のガンマ線が放出される恐れがある。もしも大量のガンマ線が地球に向うと、地球を守っているオゾン層を破壊し太陽の紫外線が地球に降り注ぐため多大な影響があり、かつての超新星爆発ではそのために種の絶滅も起こったが、最近の研究によればベテルギウスのブラックホールから放射されるガンマ線の方向は地球への方向に対し20度ずれているので問題とはならないだろうと予測している。

それにしても宇宙物理学者は気が長い。ベテルギウスの超新星爆発は100万年の間に起こるという。光が届くのに640年もかかるので、もしかしたら既に超新星爆発しているかもしれないし、今から1000年後にもまだ爆発していないかもしれない。
#受験 #外国語 #学校 #教育 #科学

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日銀のインフレ目標

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日銀は2月14日の金融政策決定会合で、国債などを買い資金供給する基金の規模を55兆円から65兆円に増やし、この10兆円で国債を購入すること、および消費者物価上昇率を当面は1%を目標とすることを決定した。

これまで日銀の白川総裁はマネタリーベースを増やしても円高には効果がないとか、アメリカのFRBも行っていないインフレ目標導入は行わない、と言って十分なデフレ対策を行わず、円高を放置してきた。しかるに2000年以降、アメリカ、EU、中国などが積極的にマネーサプライを増やし、更にはFRBが1月25日に2%のインフレ目標を設定したため、日銀も重い腰を上げてようやく今回の金融政策決定となった。

日銀の決定に対し市場は敏感に反応し、2月はじめには76.50円を割り込んでいたドル・円相場は瞬く間に79円台となり、昨年10月31日に財務省が8兆円を投じた為替介入よりも大きな効果が出ている。

しかし日銀の1%のインフレ目標はアメリカの2%のインフレ目標に比較して少な過ぎる。長期にわたり日本経済がデフレにあることを思えば2-3%のインフレ目標を設定すべきで、FRBがインフレ目標を設定したのでしぶしぶ1%のインフレ目標としたように思える。この程度のインフレ目標では1ドルが85円以上となることは、日本経済に大きなマイナスとなるようなよほどの事件でも起こらない限り無理だろう。

デフレの脱却には国内消費の増加が不可欠だが、1992年以来国民の可処分所得が減少し続けているところに追い討ちをかけるように震災復興増税や消費税増税を行おうとする現状ではそれも困難だろう。財務省は支出の削減には不熱心である一方、財政再建の名のもとで国民から不足分を徴収して省益の確保に奔走するばかりで、デフレを克服して適切な為替水準を維持することによる国家の繁栄には無頓着すぎる。歴代の民主党総理大臣および財務大臣は経済には疎く政治主導もどこ吹く風、と財務省の言いなりで、これでは国民はたまったものではない。
#政治 #歴史 #環境 #社会 #経済

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窓の話21『パティオドア』

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窓の話なのにパティオドアについて語るのは、パティオドアではガラスの占める面積が大きいためであり、構造や機能は異なるが幅900ミリ、高さ1800ミリのケースメント窓は標準寸法が幅914ミリ、高さ2032ミリであるドアと大差なく、アメリカの窓メーカーは例外なくパティオドアも生産しているためである。

アメリカでは高級住宅ではもちろん、お値ごろな価格の一戸建て住宅でもリビングルームの外に張り出したデッキは快適な季節のリビングルームの一部であり、晴天の日にはデッキチェアを置いて家族団らんや読書をしたり寝そべったり、または友人たちを招いてバーベキューパーティを開催したりする重要な空間となっている。このような多機能なデッキへのリビングルームからの出入りにはパティオドアが使われる。

パティオドアにはレールの上をスライドする引き戸タイプとヒンジによるスウィングドアタイプがあるが、これに固定ドアパネルや窓を組み合わせるなどしてデザインや採光に工夫が凝らされる。ドア専門メーカーもガラスの入ったパティオドアを製作するが、窓メーカーはガラスを扱うことについてはプロフェッショナルであり、そのためガラスパネルの断熱や遮熱などの熱的性能、更には嵐や防犯などに対するガラスの強度や安全性に関する知識や経験が豊富なため、寒冷地や砂漠地帯、ハリケーンが頻発するフロリダやテキサスなどはもちろん、アメリカでは窓メーカーの製作するパティオドアの人気が高い。アメリカで生産されるパティオドアのガラスは規制によりすべて焼き入れガラスまたは合わせガラスによる強化ガラスである。

アメリカで生産されるパティオドアは熱的性能を考慮してペアガラスを使用し、また夏の日差しが強い地域では高遮熱コーティングを施したローイーガラスが一般的である。また窓と同等の水密性能や気密性能を追求するため、特にスライドタイプのパティオドアは可動ドアパネル自身の重量が重く、日本で生産される掃き出し窓に比較して開閉が容易ではないという批判があるが、その分性能は高い。窓の話12『気密性能と水密性能』で述べたが、室内外の気圧差を75パスカル(1気圧は101,325パスカルまたは101.3キロパスカル、風速に換算すると約11m/秒)とした時のすきま風が日本ではJISのA-1、A-2、A-3、A-4基準があり、それぞれ750 m3/m2-hr、220 m3/m2-hr、60 m3/m2-hr、15 m3/m2-hrのすきま風に相当するが、日本の最も厳しいA-4基準でもアメリカ基準の約3倍のすきま風を許容している。また水密性能については日米での基準が多少異なるが、日本では1時間に240ミリの降雨のもとで風速20m/秒でも水密性が保たれるJIS W-3が最近の住宅用窓として一般的とのことだが、アメリカのパティオドアは設置される場所により地域差があるものの1時間に204ミリの降雨のもとで風速24m/秒での水密性が要求される。
#PC #テクノロジー #ネット

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Kindle

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Kindle
娘が年末にAmazonのKindleをプレゼントしてくれた。Kindleは本体にカバーを含めて縦17.5センチ、幅13.5センチ、厚さ1.7センチ、また重さは重さ300グラムある。因みに手許にある250ページの文庫本が一冊約210グラムだからそれより少し重い程度である。Kindleのスクリーンは電子ペーパーというもので、液晶とは異なり表示切替しなければ電池を消費しないそうだ。そのためかスウィッチをオフにすると、広告が画面に現れっぱなしになる。この広告は何種類もあるがすべてローカルの広告だ。この広告により本体価格を低く抑えている。

Amazonはまだ日本語の電子書籍を販売していないためちょっと使い勝手が悪いが、試しに青空文庫 から高校生の頃に読んだ夏目漱石の『坊っちゃん』と『我輩は猫である』をダウンロードしてみた。電子ペーパーは斜めから見てもはっきり読める。また活字もきわめて鮮明で読みやすい。このKindleは白黒だが、文庫本を読んでいると思えば違和感はない。くまごろうは還暦をとうに過ぎているので活字は大きなものにセットしたが、老眼鏡(この言葉は響きが悪い。英語のReading Glassの方がずっと良い。)なしでも何とか読める。

カバーにはバンドが付いており、そこに手のひらを差し込むとKindleはおさえている必要がない。シアトルではあまり必要ないが、東京で電車に乗っている時はつり革につかまっていても本が読める。スマートフォンよりは画面が大きく、またiPadよりはコンパクトで本を読むだけの目的なら便利だ。旅行に行く時は数十冊分の本をダウンロードしておけば読み物に困ることはない。

青空文庫は初めて利用したが、慣れないせいかルビの表示が少し奇異に感じた。また『坊っちゃん』ではところどころで行が抜けている。しかし無料で多くの名作がダウンロード出来ることは素晴らしい。このような公共電子図書館を運営している関係者、および電子化に協力しているボランティアに感謝する。
#ブログ

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歴史的円高

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歴史的円高が続いている。2007年には1ドルが120円以上であったのに、2008年9月のリーマンショック後には90円台、2011年1月には83円前後、東日本大震災直後は76円台にまで上昇、その後政府の為替介入があって80円以上に回復したが2011年7月以降は78円を割ったままで、最近では再び76円台に達している。リーマンショック後、アメリカの雇用統計や小売業の業績が前月の統計を下回るたびにじりじりと円高となり、ヨーロッパの金融危機でのユーロ安の円高は理解出来るものの、昨年下期以降はアメリカの景気が緩やかに持ち直しているにもかかわらずドルに対して円高が続いている。

東大時代の恩師であるイェール大学の浜田宏一教授が白川総裁に対し2010年に公開書簡で、リーマンショック後各国の金融当局は金融緩和を進めたのに対し日銀は金融政策をほとんど変更せず、円高を招いてデフレをより深刻化させ、その結果日本企業の国際競争力を低下させ失業者や新卒者の就職難を招いた、と批判している。更に日銀が取るべき政策として短期国債の購入にとどまらず、長期国債や社債、株式などを実質的に買い上げることを提案している。白川総裁は浜田教授が提案したような金融緩和を行わない理由として、2002年から2005年にかけて日銀がマネタリーベースを大きく増やしたが円高が進んだので、金融緩和と為替レートの変動には直接的な関係があるか不明だ、としている。2001年のマネタリーベースを100とするとアメリカではリーマンショックの前は200前後であったのに対し、リーマンショック以降大幅に増加させ、現在は450に達している。これに対し日本のマネタリーベースはリーマンショック以前は100前後、リーマンショック後もそれほど増加せず現在でも150程度である。

日銀法第2条では『日本銀行は通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもってその理念とする。』となっているため、日銀は物価の安定に強いこだわりを持ち、絶対にインフレを起こしたくないという気持ちが強いのであろう。2008年に日銀総裁に就任した白川総裁の下では食料とエネルギーを除いた消費者物価指数は常に-1.5%と0%の間にあり、現在のようにデフレが何年も続いていてもインフレ目標を設定するようなインフレ誘導政策を進めることに極めて消極的である。

1月25日にアメリカのFRBは連邦公開市場委員会で食料とエネルギーを除いた個人消費支出で2%を長期的目標とすることを決定した。これまでアメリカのFRBでもインフレ目標の設定を行わないことを口実にインフレ誘導政策を回避してきた日銀はこれからどのような政策を進めるのだろう。たとえ公定歩合が日米ともゼロパーセントでも、アメリカが緩やかなインフレで日本がデフレなら今後も円が買われて円高が続き、日本の製造業は海外逃避を続け、浜田教授が指摘した失業者の増加や就職困難な状況は悪化するだろう。これに消費税増税や復興支援のための増税が加わればますます消費者の可処分所得が減少し、GDPは低下してデフレスパイラルに突入してゆくのではないだろうか。
#政治 #歴史 #環境 #社会 #経済

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柚子

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柚子
今年に入って当地では氷が張ったり雪が降ったりして冬らしい日が続いているが、寒さに比較的強い柑橘類である柚子でも厳しすぎる気候なのだろう。ようやく実った三つの柚子の表面にあばたが現れたので今日収穫した。一番大きな実は直径が41ミリあり、ゴルフボールの大きさである42.7ミリには達しなかったが昨年12月はじめには35ミリだったので、寒い中でも少しづつ成長を続けていたのだろう。

寒さが厳しい中でも柚子の木には葉がかなり残っているので冬の間はのんびりと過ごし、春になったら新しい葉をたくさんつけて今年の秋には多くの実を実らせてほしい。
#園芸 #花

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ロボットと民主主義

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昨日のNew York Times電子版には”Do Drones Undermine Democracies?”と題するBrookings InstitutionのPeter W. Singerの署名記事が掲載されている。その概要は下記の如くである。

民主主義のもとでは国家に多大な影響を与える戦争は国民と不可分な関係にあり、国民は選挙による代表により参戦の可否を決定すると共に人的・経済的負担を承認する。アメリカ合衆国憲法によれば、大統領は米軍の最高司令官ではあるものの、宣戦布告は連邦議会が行うことになっている。しかし連邦議会が最後に宣戦布告を行ったのは1942年、ブルガリア、ハンガリー、ルーマニアに対してであり、それ以来1度も宣戦布告を行っていない。1973年に成立したThe War Powers Resolutionでは60日以内の連邦議会承認を条件に大統領に宣戦布告なしに軍隊を派遣する権限が与えられているが、ホワイトハウスは陸上軍を派兵していないことを理由に多くの紛争に際し議会の承認を得ていない。(くまごろう注:ベトナム戦争、アフガニスタン紛争、イラク戦争などは連邦議会が同意しており、ガルフ戦争、リビア反政府動乱などは国連安保理決議に従った派兵である。)2004年以降300回もパキスタンで無人機による攻撃を行っているにもかかわらず、この戦闘に関し連邦議会では1度も議論が行われておらず、更にこのオペレーションは空軍ではなくCIAの政治的に任命された官僚が民間人である法律家の助言に基づいて遂行している。2011年のリビアでのカダフィ大佐排除のためのアメリカの関与は、昔なら連邦議会の承認のもとに行われた戦闘行為がホワイトハウスの一存で遂行され、後方支援と言いながら無人機による150回近い攻撃を行っている。このような状況を可能にしたのは国民の血を流すことがないロボットによる戦闘が過去10年間に急速に増加したためで、現在米軍には7,000機の無人機と12,000台のロボット兵器が6カ国に配備されている。

このような状況についてSingerは兵器のロボット化により、国の運命や経済に多大な影響を及ぼす戦争が必ずしも国民の意思を反映せずにホワイトハウスの一存で遂行され、民主主義が守られていないことを憂いている。ロボットが民主主義を脅かす、とはひとつの視点だろう。

技術の進歩は更に高度なロボットを生むだろう。技術革新により軍事的なロボットではなく、人間を助けるロボットが主役となることを願うのはくまごろうだけだろうか。
#PC #テクノロジー #ネット

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窓の話20『ベイウィンドウ』

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ベイウィンドウとそれに類似のボウウィンドウは建物の外壁より外に突き出した出窓で、より多くの光を室内に取り入れると共に、室内側では部屋が広く見える効果がある。これらの窓は19世紀のヴィクトリアンスタイルの建築で使われるようになり、現在も外国の住宅ではエクステリアデザインのアクセントとしても人気がある。美しく仕上げられた木製ベイウィンドウの室内側に窓と同じ樹種の木目の美しいシートボード(床板)とヘッドボード(天板)が取付けられ、インテリアを引き立たせる。

現代住宅建築に使用されるベイウィンドウでは両翼の窓と正面の窓のなす角度が30度、45度、それに日本での需要は少ないが90度が一般的であるのに対し、ボウウィンドウでは隣接する窓枠のなす角度がより小さく、またいくつもの窓をつなげていくことにより、窓全体がカーブしているように見せることが出来る。

ベイウィンドウはケースメント窓(縦すべりだし窓)で構成されることが多いが、ダブルハング窓(上げ下げ窓)によるベイウィンドウもある。ベイウィンドウでは正面の窓は開閉出来ない固定窓であることが一般的だが、ケースメント窓によるベイウィンドウでは正面の窓も開閉出来ることが少なくない。ボウウィンドウはほとんど例外なくケースメント窓で構成され、すべてのケースメント窓が開閉出来たり、ひとつおきに固定窓だったり設計によりまちまちである。

窓の話4『ガラス』で述べたが、ガラスパネルの取付けには、ディレクトセットと呼ばれるガラスパネルを直接窓枠に取付ける方法と、サッシュセットと呼ばれるガラスパネルを一旦サッシュに取付け、そのサッシュを窓枠に固定窓として取付ける方法がある。前者はコストがかからないので、窓メーカーの中にはベイウィンドウの正面の固定窓をディレクトセットで取付けることが少なくない。しかしこの場合両翼の可動窓にはサッシュのかまちがあるのに正面の固定窓にはかまちがないためガラスの縁の線が揃わず、建築学的には正しくない窓となり、窓に対する目が肥えてくるとおかしな窓に見える。

木製窓の場合、特に幅が1.8メートル、高さが1.2メートルといった大きなベイウィンドウやボウウィンドウはかなりの重量になるため、躯体の開口部下側に横に渡された窓台に取付けるだけでは不十分なことも多く、躯体にしっかりと取付けたブラケット(腕木)で下から支えたり、ベイウィンドウのもっとも外に張り出した上枠をピアノ線のようなケーブルで躯体に固定することもある。これらの窓の躯体への取付けに際してはそれぞれの窓メーカーの指示に従って正しく取付ける必要がある。

出窓のシートボードの下やヘッドボードの上には外壁に準じた十分な断熱材を挿入しておかないと、特に厳冬にはこの部分から室内の熱が失われる。日本でよく見かける出窓には見るからにシートボードやヘッドボード部分が薄く、それらの裏側の断熱が不十分ではないかと思われるものがある。

ベイウィンドウやボウウィンドウを取付けると、通常その上に屋根が必要になる。建物本体の屋根と同じものを葺いても良いが、アメリカでは主要木製窓メーカーのベイウィンドウやボウウィンドウに合わせて銅製の屋根をあつらえるメーカーがある。傾斜のきついものや、よりコンテンポラリーなフラットなものなど数種類のデザインがあり、またそのカラーも磨き上げられた銅や年代を感じさせる青銅色など取り揃え、施主と建築家が相談をして選定する。
#PC #テクノロジー #ネット

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