窓の話3『窓枠とサッシュの材質』で述べたが、現代の住宅用窓に使用される材質としては木材の他にもアルミ、塩ビ樹脂、ファイバーグラスなどがある。今回は窓の話題とは少し離れるが、住宅用窓としてはもっとも優雅な木製窓に使用される木の種類について見てみよう。
あらゆる天候に耐えるシェルターとしての住宅の機能を考えると、窓の強度や熱的性能に加え、雨や紫外線などに対する耐侯性も重要である。、ログホームやシダーホームのようなエクステリアにも木を重視した住宅では、マホガニーやダグラスファーのような比較的耐侯性の高い樹種の窓枠やサッシュに塗膜の薄いクリアコートやステインを塗布することにより木目のある窓を楽しむことが可能である。しかし窓に広く使用されているパイン材の窓ではクリアコートやステイン仕上げでは過酷な環境に対し十分な保護膜とはならないため、以前はペイント塗膜による保護が必要であった。最近では10-15年に一度ペイントを再塗装しなければならないメンテナンスを避けるために、アメリカでは焼付け塗装したアルミニウムをはり付けたアルミクラッドの木製窓が量産されている。
窓の屋内側に目を転じると、ドアや家具などと共に窓もインテリアの一部であり、特に木製フローリングや木製ドアを用いた住宅には木の窓枠やサッシュが持つ温かみは捨てがたい。
木製の窓枠やサッシュといっても使われる樹種によりインテリアに与える印象は異なる。
写真③はアメリカ製の木製窓では一般的なウエスタンパインで、その淡い黄色味を帯びたまっすぐで均質な木目の美しさと加工性の良さが特徴である。窓にはパインのフローリングやパネリングなどとは異なりほとんどふしのない板目のものが窓に使用され、クリアコーティング仕上げではニュートラルな印象を与える。一旦乾燥させると湿度変化による影響を受けにくく寸法安定性が高いため、正確な木組みが必要な家具や窓の材料として広く使われてきた。その表面は適度に硬く、不注意にかたいものをぶつけても他のソフトウッドほど傷にはならない。また伸縮が少ないため、割れ、反り、曲りが少なく年月を経るに従って美しさを増す。個性を強く主張しないためウェスタンパインに濃い色のステインを塗布すると、より荘重な雰囲気のチェリーやアルダーにもよくマッチさせることが出来る。
写真④はダグラスファーで、ファー(もみ)と呼ばれるがもみではなく、日本では米松と呼ばれるが松でもない。正式にはとがさわら(つが)に近い。アメリカ大陸の西北部が主たる生産地であり、心材の明るい赤褐色はまっすぐの美しい木目模様によって引き立てられ、光にさらされると次第にその濃さを増す。ダグラスファーは機械的強度が高く、ツーバイフォー住宅の構造材としても広く使用されるが、窓に使用するものは柾目で鋭利な刃を用いた機械加工により滑らかで光沢のある表面が得られる。
写真②はオーク(なら)で、家具やフローリングの他にウイスキーやワインの樽としても広く使われている。個性の強いはっきりした木目が特徴であり、濃い色のステインを塗布すると重厚感がある。ヨーロッパやアメリカではフローリングの他にドア、キャビネットに加え額縁、まわり縁などのモールディング、更にはパネリングにも広く使われており、それらにマッチさせるために窓の室内側をオーク仕上げとすることも少なくない。
写真①はマホガニーで、寸法安定性に優れ狂いや割れが少なく心材は赤みを持った光沢があることにより高級家具や楽器に使われるが、世界の銘木と呼ばれるほど需要に対し供給が少ないため高価である。耐侯性が高いので、クリアコートまたはステイン仕上げによりダグラスファー同様屋外側にも使用出来る。
写真⑤はウォルナット(くるみ)で、マホガニーやチークと共に世界三大銘木のひとつである。中世のヨーロッパでは高級家具材として普及し、アメリカでもホワイトハウスやアメリカ議会の家具として多用されている。木質は重厚で狂いが少なく、強度と粘りがあり、加工性や着色性も良い。
これらの樹種に加え、アメリカの高級木製窓メーカーはメープル(かえで)、チェリー(さくら)、アルダー(はんのき)などのインテリアを持った窓も製作している。メープルは黄褐色で艶出し加工により美しく仕上がり、現代的な雰囲気があって、メタルやガラスの家具との調和も良い。チェリーは木肌が緻密で仕上がりが美しいため高級家具材としてヨーロッパやアメリカで長く愛用されており、高級住宅では床材、パネル材、ドア材などにも使用される。アルダーは貧乏人のチェリーと呼ばれ、美しく仕上げられたアルダーはチェリーに似た高級感がある。
日本人は古来より木に対するこだわりがあったはずだが、こと木製窓に関してはあまり注意を払ってこなかったように思える。日本でもアメリカのように、特に高級住宅ではフローリング、ドア、モールディング、キャビネット、更には家具とマッチした樹種の窓を楽しむようになってほしい。
今日の土曜定例ゴルフは、ゴルフではこういうこともあるのだ、ということを実感したラウンドであった。
ホームコースでは今週水・木に秋のAerificationが行われ、グリーンはいつもより砂っぽく遅かったが、ショットが冴え、アウトは2バーディー、4パー、2ボギー、1ダブルボギーで38、インは2パー、5ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの46、トータル84でホールアウトした。ハーフ38はくまごろうにとってコースレコードである。先週末は90代後半であったのに、何という違いだろう。
今日ラウンドする前は昨日7.5キロ走った疲れが足に残っており、ドライビングレンジでの練習も少し控えめにしたのだが、ダウンスウィングの振り始めを少しだけゆっくりにするとショットが乱れないことを発見し、ラウンド中もこのようなスウィングを心がけた。そのため15回のドライバーショットでは16番ホールを除いて満足出来るティーショットだった。他のショットでも、このゆっくりスウィングが効果を発揮した。振り始めはゆっくりでもインパクトの時はそれなりのヘッドスピードに達しているため、飛距離はいつもと変わりない。
くまごろうは以前からわれらがアイドル宮里藍ちゃんのゆっくりスウィングを真似していたが、今日のダウンスウィングの始めをおとなしくすることでこのゆっくりスウィングが一歩完成に近づいたように思える。来週もこのスウィングの感覚を忘れないようにしよう。
今年種を蒔いた朝顔が今、花盛りだ。
わがやのバックヤードには毎年、夏の花として大輪のあじさいが咲き乱れるが、洋子さんが少し変化をつけたいと、鉢に植えた朝顔を置いた。鉢には金属製の円錐形の枠を取付けたが、朝顔はすくすくと育ちこの枠では納まらなくなったので、針金や園芸用スティックで蔓をカナディアンメープルの方に誘導した。
朝顔の種の袋に書いてある説明書では多様な色の花が咲くはずだが、何故かほとんどの花が青色で、薄いそら色の花もいくつかついている。洋子さんの期待した色とりどりの朝顔は咲かない。午後も半ばになると青い花は赤紫色に変色し、夕刻にはしぼんでしまうが、翌朝にはまた咲く。
朝顔市は初夏の風物詩であり、夏の盛りに咲くものと思っていたが、わがやの朝顔は今頃咲いている。調べてみると朝顔は秋の季語となっている。ちなみに朝顔は英語ではJapanese Morning Gloryとのことだ。
7月13日のブログルに書いた柚子のふたつのつぼみはその後小さな白い花となった。この可憐な花は暫く見ない間に散ってしまい、他に花が咲くのではと待っていたが期待はずれに終わった。
8月中頃になるとふたつの花の咲いていたところにそれぞれ小さな膨らみが付いていることを発見し、引き続き観察していたが、最近になってこの膨らみが柚子の実であることがはっきりしてきた。今では直径が12ミリほどある正真正銘の柚子の赤ちゃんだ。小さいくせに柚子のあばたずらがはっきりと見える。
昨年8月にこの木を購入した時は青い柚子の実がついており、その時は既にゴルフボールより大きかったが、今育ちつつある実はずっと小さい。きっと温暖なカリフォルニアから移住してマーサーアイランドの土地や気候に順応するのに時間がかかっているためだろう。試練を経た柚子の木には今年は小さくても実が付けば上出来だ。大きな実の収穫は来年以降の楽しみにしておこう。
もう1本の柚子の木には今年は花が咲かなかった。でも新しい葉はたくさんついてきたので こちらもこの土地に馴染むのに時間がかかっているのだろう。
今日のNew York Times電子版によれば、中国の太陽光発電パネルメーカーのアメリカ国内での躍進により、今週アメリカの太陽光発電パネルメーカーであるSolyndraが会社更生法の適用を申請したとのことである。同社の他にもEvergreen SolarおよびSpectra Wattが8月に倒産し、BP Solarもメリーランドでの生産を中止したとのことである。これら4社の生産中止によりアメリカでの太陽光発電パネル生産の20%が喪失したそうだ。
中国における太陽光発電パネルの生産は2005年まではわずかであったが2008年には総生産量が2ギガワットとアメリカに並び、その後は急速に生産量を増やして2010年には11ギガワットに達し、世界の総生産量に占める割合は60%を超えているという。そのため現在の太陽光発電パネルの価格は中国メーカーに支配され、欧米や日本メーカーの製品は発電効率が良くても販売競争では苦境に立たされている。
中国メーカーがここまで生産量を拡大した背景に中国政府による超低利融資、地方政府による土地の無償もしくは超低価格での提供など各種支援を受けてきたことが大きく貢献しているのは、風力発電設備の場合と同様である。そのためアメリカ政府はWTOに提訴するか検討中とのことである。
アメリカでもEUでも太陽光発電設備に対しては政府が補助金を支出しているが、設置した国には再生可能エネルギーの増加によるプラス面があることは確かだが、補助金の一番の受益者は案外中国のメーカーかもしれない。
日本でも休耕田でのパネルの設置による大規模太陽光発電を積極的に推進しているグループがあるが、このようなプロジェクトを遂行しても日本の太陽光発電パネルメーカーはあまり潤わないかもしれない。
ホームコースでは金・土とイベントがあり、Reciprocalという制度を利用して今日の土曜定例ゴルフはシアトルから東に約30分ドライブしたところにあるBear Creek Country Clubでのゴルフとなった。今日は快晴、気温29℃と高めだが、空気は乾燥していて日陰では風が心地良い。
アウトは比較的安定していたが、8番ホール池越えパー4で不覚にも8を叩き、9番ホール池越えの170ヤードパー3でもバンカーに打ち込み、難しいライのため反対側のバンカーに入れてダブルボギーとなって47、インでは16番ホールまでは4オーバーだったのに17番打ち下ろしの160ヤードパー3では飛び過ぎてグリーン奥のバンカーに打ち込みダブルボギーとし44、合計91となった。
もう一歩というところまで行きながら、なかなか90を切ることが出来ない。これがゴルフというものか。
紫陽花は日本では梅雨時に咲くものと思っているが、シアトルでは8月に入ってから咲き始める。そういえばサンフランシスコにある有名な『くにゃくにゃ道』のLombard Streetにたくさん植えられている紫陽花も8月が盛りだったような想い出がある。
わがやのダイニングルームは庭に面しており、緑豊かだが季節の変化に乏しかった。そのため少しづつ鉢植えの紫陽花を植えてきたが、10年以上経った今では毎年大輪の花をつける。日本原産の紫陽花はとても爽やかな花だ。紫陽花を眺めていると故郷を思い出させてくれ、見飽きることがない。
1枚ガラスの窓では割れなければガラスの寿命はあまり気にすることはない。中世に作られたヨーロッパの大聖堂のステンドグラスなどは数百年経った今でも窓ガラスとしての役割を果たしている。それに対しペアガラスの寿命はずっと短い。
窓の話その5『ペアガラスの構造』で述べたように、ペアガラスは2枚のガラスと一般的には金属製のスペーサーによって構成され、ガラスとスペーサーの接合にはメーカーによりポリイソブチレン、ポリサルファイド、ポリブチレン、ポリウレタン、シリコンなどの合成接着剤が使用される。ペアガラス内部にはシリカゲルやモレキュラーシーブなどの乾燥剤による乾燥した空気が封入されているが、ガラスとスペーサーの接合が不十分だと外部から水蒸気が侵入し、あるいは接着剤によっては水蒸気の透過性が十分低くないために、時間の経過と共にペアガラス内部に水蒸気が侵入することもある。更に接着剤によっては時間の経過による紫外線などによる劣化もペアガラス内部への水蒸気の侵入を許す。一旦このような現象が起こるとペアガラス内部の水蒸気は気温の変化などにより凝縮して結露がおこり、ペアガラス内部が曇ってガラスの透明性が低下する。この現象をペアガラスの内部結露と呼ぶが、写真は内部結露を起こしたペアガラスで、このようなペアガラスは補修することは出来ないのでそっくり交換しなければならない。
ペアガラスには内部結露しやすいものとしにくいものがあるので、ペアガラスの窓を選ぶ時には次のような点に注意する必要がある。
1)スペーサーがスチール製の場合、ガラスとスチールの熱膨張係数の差がガラスとステンレススチールの差よりも大きいので接着剤に大きな応力がかかり、その結果気密性が低下しやすくなる。
2)スペーサーのコーナー部分が直角につき合わせられていると、コーナーが湾曲した形状のスペーサーよりも熱膨張による集中応力が大きくなり、その結果気密性が低下しやすくなる。
3)接着剤に関するある試験データによれば、ペアガラスで重要な水蒸気の透過性についてはポリイソブチレンが最も低く、ポリサルファイドはその約10倍、ポリシリコンは約100倍である。
アメリカのCardinal社が行った紫外線による劣化などを加味した接着剤の気密性能の加速試験によれば、もっとも長期間にわたり結露しないペアガラスはポリイソブチレンを1次シール、シリコンを2次シールとしたダブルシールを採用したコーナーが湾曲したものであり、同じダブルシールの接着剤でもコーナーが直角の突合せスペーサーでは寿命が前者の20%、ポリイソブチレン・ポリウレタンダブルシールやポリイソブチレン・ポリサルファイドダブルシールでは10%しかない。同じ試験ではポリサルファイドシール、ホットブチルシール、ポリイソブチレンシングルシールなどはそれよりも更に寿命が短い。
アメリカ複層ガラス製造者協会は協会員であるメーカーが製造した約50,000本にわたるペアガラスの内部結露をアメリカの14都市で15年間にわたり追跡調査したデータ(SIGMAデータ)を発表しているが、このデータによれば15年経過したペアガラスの9.5%が内部結露を起こしており、このデータより25年前後で50%以上のペアガラスが内部結露すると予想されている。すなわち一般的なペアガラスの寿命は15-30年程度と思われる。
Cardinal社は、前述の加速試験でもっとも耐久性の高かったポリイソブチレンを1次シール、機械的強度に優れたシリコンを2次シールとしたダブルシール、更にコーナーが湾曲したステンレススチールスペーサーを採用したペアガラスを製作しているが、アメリカ複層ガラス製造者協会のテストでは15年後の内部結露の発生率が0.1%であり、このテストデータを延長すると100年後でも僅かに1%前後の発生率を示している。このような高耐久性ペアガラスはアメリカの一部の木製窓メーカーに採用されている。
余談だが内部結露したペアガラスを交換する際には交換用ペアガラスのメーカーに注意を払う必要がある。十分な技術と知識を持っていないメーカーの交換用ペアガラスの寿命がわずか数年しかないことも珍しくない。
わがやの姫君は体重が7キロもあるおデブちゃんだが、さすがはネコで敏捷だ。デッキの手すりの幅は9センチに満たないが、その上にピョンとジャンプし、手すりの上で昼寝も出来る。手を揃えると、それだけで手すりの幅一杯となり、胴体の両側は手すりから下に垂れることになる。
このような格好で、うとうとしながらすぐ先に吊り下げられているフィーダーを訪れるハミングバードを眺めるのが花里子の好きな夏の過ごし方のひとつだ。
今週は色々な事情があって土曜も日曜もホームコースでラウンドした。シアトルはSea Fairと呼ばれる夏祭りの真っ最中、この週末はレイク・ワシントンではハイドロプレーンのレース、空にはブルーエンジェルスの曲技飛行でにぎやかだ。両日とも良い天気で北国に慣れたくまごろうには少し暑過ぎるが、最高気温は24℃、日本やアメリカの東部とは段違いに快適であり、文句を言ったらばちが当たりそうだ。
土曜日は前半はいまいちだったが47、後半は不手際が重なりまさかの54でトータールは久々の3桁、昨夜はがっくりして晩酌もあまり進まない。
今日の日曜は昨日の疲れが残って体が少し硬いが、前半45、後半45の90。18番ホールのティーショットを少し曲げたため2打目が木にあたり、3打目でピンそばを狙ったが僅かにそれてバンカーへ。バンカーからは4フィートくらいに付けたがパットが決まらずダブルボギー。ゴルフに『たられば』はぼやきみたいなものだが、せめてボギーで上がっていれば80台だったのに残念至極。でも今夜の晩酌は美味いだろう。
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