中国製太陽光発電パネル
9月
3日
中国における太陽光発電パネルの生産は2005年まではわずかであったが2008年には総生産量が2ギガワットとアメリカに並び、その後は急速に生産量を増やして2010年には11ギガワットに達し、世界の総生産量に占める割合は60%を超えているという。そのため現在の太陽光発電パネルの価格は中国メーカーに支配され、欧米や日本メーカーの製品は発電効率が良くても販売競争では苦境に立たされている。
中国メーカーがここまで生産量を拡大した背景に中国政府による超低利融資、地方政府による土地の無償もしくは超低価格での提供など各種支援を受けてきたことが大きく貢献しているのは、風力発電設備の場合と同様である。そのためアメリカ政府はWTOに提訴するか検討中とのことである。
アメリカでもEUでも太陽光発電設備に対しては政府が補助金を支出しているが、設置した国には再生可能エネルギーの増加によるプラス面があることは確かだが、補助金の一番の受益者は案外中国のメーカーかもしれない。
日本でも休耕田でのパネルの設置による大規模太陽光発電を積極的に推進しているグループがあるが、このようなプロジェクトを遂行しても日本の太陽光発電パネルメーカーはあまり潤わないかもしれない。