「アルマーニ」と聞けば、イタリア・ミラノにて、1975年に<ジョルジオ・アルマーニ>が41歳のときに設立したファッションブランドを思い浮かべてしまいます。
メインブランドの「ジョルジオ・アルマーニ」のほか、神戸にも店舗がある「エンポリオ・アルマーニ」などの姉妹ブランドを始め、化粧品や高級レストランなど多彩な事業を展開させています。
おそらくこのファッションブランドのイメージから名づけられたと思われる<チューリップ>の【アルマーニ】は、濃厚なワインレッドの白い縁が入る二色先で、光沢があり花弁に厚みがあります。
落ち着いた大人の雰囲気を感じさせる、トライアンフ系の<チューリップ>らしいネーミングだと、眺めておりました。
以前にも <アネモネ>(5) のときに記述していますが、名称はギリシア語の「風」を意味する「anemos」から名づけられており、英名でも「winnd flower」です。
ギリシア神話では女神<アフロディーテ>の涙から生まれたとされ、ローマ神話では風の神<ユピテル>に愛された少女の生まれ変わりだとされています。
また、西風の神<ゼフィール>が、春の女神<クロリス>に仕える少女<アネモネ>に恋をするのですが、<クロリス>は自分が愛されていると思い込み、<アネモネ>だとわかったときに、彼女を追放してしまいます。
かわいそうに思った<ゼフィール>は、少女を花の姿に変え、イギリスではこの伝説にちなみ「ゼフィールの花」と呼ばれています。
キリスト処刑の日の夕方、カルヴァリの丘に映えていた<アネモネ>に、イエスの血がしたたり落ち、それ以来<アネモネ>の花は赤くなったとされています。
開花時期としては、3月~5月頃の【丸葉ブルーデージー】です。
春に開花したあとに切り戻しをして、うまく夏を越せれば、秋にまた花が楽しめます。
きれいな青色の花弁(舌状花)と黄色の対比がかわいい花姿で、日当たりが悪いのか、花弁の先端が丸まっていました。
花の直径は3~4センチ、草丈は10~15センチ程度ですが、本来は常緑性低木ですので、原産地の南アフリカでは1メートルほどに成長します。
名称通り葉がふっくらと丸く、葉長も長くて3センチ程度とあまり大きくなりません。
<デージー>と名が付いていますが、「デージー」はキク科ヒナギク(フェリシア)属で、この「ブルーデージー」は同じキク科ですが、ルリヒナギク(フェリキア)属に分類され、和名では「ルリヒナギク(瑠璃雛菊)」と呼ばれています。
春先に香りのよい花が楽しめる【ヒヤシンス(風信子)】は、キジカクシ(ユリ)科ツルボ亜科ヒヤシンス属の球根性多年草です。
原産地は、地中海東部からイタン・トルクメニスタンにかけて分布し、オスマン帝国にて栽培されていました。
日本にはフランスから、「チューリップ」と共に1863(文久3)年に渡来、いまでは2000種を超える品種が改良されています。
【ヒヤシンス】は「ダッチ系」と「ローマン系」があり、一般的には写真のように一本の花茎に花をたくさん咲かせる「ダッチ系」が多く、水栽培などで使用されているのはこの系統です。
花壇に植えこまれていた、鮮やかな黄色の<ラナンキュラス>です。
花弁が折り重なるように咲く花姿は豪華ですが、この<ラナンキュラス>は、その花弁がまた波打つ形状で咲いていました。
キンポウゲ科キンポウゲ(ラナンキュラス)属の多年草で、ヨーロッパ・西アジアを中心として世界中に500種以上が分布していますが、園芸的に<ラナンキュラス>の名で流通しているのは「ラナンキュラス・アシアティクス」の改良品種が多くを占めています。
和名では「ハナキンポウゲ(花金鳳花)」です。
<ラナンキュラス>の名称は、ラテン語で<蛙>を意味する「ラナ」を語源とし、<蛙>が多くいそうな湿地帯に自生しているのにちなんでいます。
黄色の<ラナンキュラス>として品種を調べてみましたが、花弁の形状から「バンドーム」かなとも思えるのですが、同定するまでには至っていません。
青紫色の花弁が少し波打ち、中心部に白い斑が入り、中心部がまた濃い紫色で、きれいな花姿の<アネモネ>です。
<アネモネ>はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、西アジアの温帯地域や地中海沿岸を中心として約120種以上の野生種があり、日本にも 「シュウメイギク(秋明菊)」 を始め約10種が自生しています。
名称の<アネモネ>は、種に長い毛を持ち、風によって運ばれることにちなんで、ギリシア語で「風」を意味する[anemos]に由来しています。
園芸品種の<アネモネ>は、赤色で馴染のある「アネモネ・コロナリア種」を元にして作出された品種が多く、写真の<アネモネ>は一重咲きの大輪の花を咲かせる<デカン>系だとまではわかるのですが、品種名の特定まではできませんでした。
昨日紹介した 「カナスタ」 と同様に、輝きのある明るいピンク色の花弁の縁に、細かい切れ込みが入る<フレンジ咲き>の【キャシャレル】です。
発表されたのは2013年とまだ新しい品種で、独特のフリル形状が、これから人気を博しそうです。
品種名の【キャシャレル】は、フランスのファッションメーカーの名前ですが、フランス南部にあるプロヴァンス地方カマルグの<鳥>の名称でもあるようで、フリル状の鶏冠や尾羽でもあるのかなと想像しています。
赤色の花弁の白いフリル状の縁取りが入る形を「フリンジ咲き」と分類されていますが、遅咲き系から枝変わりして発生した系統です。
この【カナスタ】は、1999(平成11)年にオランダで作出された品種で、草丈も40~50センチとあまり高くなく、強健で花持ちの良い品種です。
名称の「カナスタ」の意味が気になり調べてみますと、「ラミー」や「セブンブリッジ」に似たトランプゲームを指すようで、通常2組のトランプを使用するのにちなみ、赤色と白色の組み合わせを象徴しているのかなと想像しています。
すっきりとした卵形の花姿がきれいで、もっとも多く栽培されている黄色の<チューリップ>の代表格なのが、この【ストロングゴールド】です。
草丈は20~40センチとやや低めですが、花茎の先端につく花は大きめです。
一重咲き系と一重晩咲き系の品種を交雑させた<トライアンフ系>の品種で、名称通り咲き進んでも花が乱れないので花持ちがよく、まさに「ストロング」で長く楽しめることができる人気品種です。
某マンションの植え込み、2メートル角はあるのですが、全面この【マツバギク】で覆われていました。
花が咲き出しますと、株全体に咲き誇りますので見事な景色が楽しめそうです。
本来はツルナ(ハマミズナ)科ランプランツス属の植物が【マツバギク(松葉菊)】なのですが、園芸業界ではデロスペルマ属やケファロフィルム属の近縁の仲間を含めて【マツバギク】と呼んでいます。
草丈10~15センチと低く、地を這うように広がりますので花壇のグランドカバー向きの花としてよく利用されています。
葉の形状や名前が似ているところから 「マツバボタン」 と混合されることがありますが、こちらはスベリヒユ科で縁がありません。
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