11日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は反落して始まりましたトランプ政権の関税政策への警戒感が相場の重荷となっています。
10日、<トランプ米大統領>は、3月12日から鉄鋼やアルミニウム製品の輸入に対して(25%)の関税を課す大統領令に署名しました。今後は自動車・半導体・医薬品の関税引き上げを検討するとも明らかにしています。前週末には、今週中に貿易相手国に同水準の税率を適用する「相互関税」を発表する考えも示していました。米政府の関税引き上げが広範囲に及び、世界経済の混乱や貿易戦争を引き起こすとの懸念が投資家心理を冷やしています。
米長期金利が、債券価格は安くなる朝方に前日比(0.05%)高い(4.54%)に上昇する場面がありました。足元の米景気の底堅さに加え、関税引き上げでインフレ圧力が再び高まる可能性もあります。株式の相対的な割高感につながる金利高止まりへの警戒感も意識されました。
<パウエル(FRB)議長は、11日に連邦議会上院、12日に下院での議会証言に臨みます。
連邦議会上院では、「利下げは急ぐ必要がない」との見解を示しています。目新しい内容はありませんでしたが、追加利下げに慎重な姿勢を保っていることが確認されています。今週は12日の1月の米消費者物価指数(CPI)など市場の関心の高い経済指標の発表があります。
ダウ平均株価は、前日比123ドル24セント(0.28%)高の4万4593ドル65セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価は、前日比70.41ポイント(0.36%)安の1万9643.86で終えています。
S&P500種株価指数は、前日比2.07ポイント (0.034%)高の6068.51で終えています。