「1ドル=143円53銭」
10月
1日
9月30日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前週末比1円40銭円安・ドル高の「1ドル=143円55〜65銭」で取引を終えています。円の安値は「1ドル=143円92銭」、高値は「1ドル=142円57銭」でした。
米連邦準備理事会(FRB)<パウエル議長>は30日の全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次会合で「全体として経済は堅調だ」との認識を示しました。「委員会は利下げを急いでいるわけではない」とも話し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表された委員らの政策金利見通しは「経済が想定通りならば年内はあと2回、あわせて(0.5%)の利下げを意味する」との見方を示しました。
市場では「利下げを急いでいない姿勢を示したことで、市場の一部にあった11月の会合での(0.5%)利下げの観測が後退したとの見方が出ています。<パウエル議長>の発言を受けて米長期金利が上昇幅を広げ、債券価格は安くなる前週末比(0.03%)高い(3.78%)で取引を終えています。日米金利差の拡大も円売り・ドル買いにつながりました。
月末と四半期末の円売り・ドル買いが出たことも円相場の重荷となりました。今週は10月4日発表の9月の雇用統計を含む米雇用関連指標の公表が相次ぎます。1日には9月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数、3日には(ISM)非製造業(サービス業)景況感指数も発表されます。(FRB)によります今後の利下げペースを探るうえで内容を見極めたい雰囲気があり、持ち高調整の円売り・ドル買いも出やすい状況でした。