ファルコン昆虫記(964)【オオシロカネグモ】(4)
10月
15日
網にいる中で見つけたときは、腹側を見せていましたのでクモ目ジョロウグモ科ジョロウグモ属の「ジョロウグモ」のオスかなと思いましたが、確認のために反対側に回りますと、腹部の黒筋が特徴的なアシナガグモ科シロカネグモ属の【オオシロカネグモ(大銀蜘蛛)】でした。
細長い歩脚と金属光沢に輝く腹部を持ちます。中型の種は、開けたところに網を張り、昼間も網の中央にいるため、よく目立ちます。少なくとも、アシナガグモ科ではもっとも美しいとされています。「「ジョロウグモ」のような顕著な「雄」と「雌」ほどの性的二形ほどの差はありませんが、「雄」はメスよりも華奢ですが、腹部の斑紋も「雌」に似たものがある程度は見えます。
頭胸部はやや縦長で、背面はやや扁平です。眼は4眼2列で、すべてほぼ同大。中眼はやや中央よりで、側眼は互いに接する位置にあります。歩脚は長く、特に第一脚は長く発達しています。第四脚の腿節には互いに対をなす二列の聴毛があるのは大きな特徴とされています。
腹部はほぼ円筒形で、前端と後端は鈍く丸まるのが普通です。腹部背面は銀色などの金属光沢を持つのが名称「大銀蜘蛛」の由来となっています。部分的に黄色みや緑、赤みを帯びる例もある。斑紋としては、腹部背面の中心と両側の縦筋とその間を葉脈のように繋ぐ筋のような模様が出るものが多いようです。腹部は銀色に黒い筋模様がありますが、刺激を受けると銀色部が収縮するため、明らかに筋模様が太く見えます。