天の川銀河の中心にある巨大ブラックホール(中央の黒い部分)と周りを取り巻くガスなど(画像:EHT Collaboration提供)
12日、国立天文台など日本を含む国際チーム「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が地球が属する天の川銀河の中心にある地球から約2万7000光年離れた巨大ブラックホール「いて座Aスター」の輪郭を撮影したと発表しています。
南米チリの「ALMA(アルマ)」など世界8か所の電波望遠鏡で観測。周囲のガスなどから出る電波を解析し、黒い穴を浮かび上がらせています。穴の中心部にあるブラックホールの質量は太陽の約400万倍に上ります。
ブラックホールの存在自体は、<アインシュタイン>が約100年前に提唱した【一般相対性理論】で予言されていました。ただ、強烈な重力の影響で光すら抜け出すことができないため、長らく直接観測はできませんでした。ブラックホールであることを間接的に証明する成果が2020年のノーベル物理学賞に選ばれており、今回は画像として直接的に捉えることに初めて成功、その存在を裏付けました。
国際チームは2019年、世界で初めて、約5500万光年離れた銀河「M87」のブラックホールの輪郭を撮影したと発表、それに続く2例目の大きな偉業です。
ブラックホールは宇宙に多数あるとされていますが不明な点が多く、複数を比べることで特性の解明に役立つと期待されています。銀河の形成との関わりを探る手掛かりにもなりそうです。
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