昭和の香りが色濃く残るストリップ劇場の閉館が続いています。かつては全国に400軒近くあったとされていますが、今では約20軒と衰退の一途を辿っています。神戸市内でも2軒新開地にありましたが、姿を消しています。
時代の変化に伴い客は激減し、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされる劇場も少なくありません。芸術性の高い踊りや、物語性のある演出で女性客も増えつつあるとききますが、特に地方の劇場は経営が厳しいでしょう。
本日20日、<時川英之>が監督を務めた映画『彼女は夢で踊る』(2020年)の舞台となった中国地方に残った唯一のストリップ劇場として広島県に残る昭和の匂いがしみ込んだ「広島第一劇場」が、営業を終了します。2017年1月に閉館したものの、同年に期間限定で営業を再開し、その後、地権者の土地開発計画の変更に伴い営業を続けていました。このたび地権者との協議を経て、営業を終了することになっています。6月1日より劇場を取り壊す予定だといいます。
<時川英之>監督は、本作の公式Twitterでは「広島第一劇場」営業終了の発表を受け、「作品の関係者みんなで広島第一劇場を最後まで見守りたいと思います」とメッセージを送っています。<時川英之>監督は同劇場の営業終了までをドキュメンタリー『その男も夢で踊る(仮)』として、カメラに収める予定だそうです。
そんなおり朗報もあります。5月末を目途に閉館予定でした九州唯一のストリップ劇場「A級小倉劇場」(北九州市小倉北区)の経営が引き継がれ、存続することが決まったようです。経営者<木村恵子>さん(69)を翻意させたのが、ファンの「これからも続けてほしい」という声だそうです。
約40年間切り盛りしてきた<木村恵子>さんは、自身の体調不良と、新型コロナウイルスの影響による客の減少で、いったん閉館を決意しました。ところが昨年末に閉館が報じられると、若者や女性らストリップを知らなかった客層が増え、「この場所を残したい」との思いが沸き上がり、事情を知った知人が、引き継ぐことを了承したとのことです。
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