今年の読書(4)『海の怪』鈴木光司(集英社)
1月
15日
「貞子」よりも恐ろしい、25年に及ぶ著者自身の航海経験を中心に、海の仲間、知人友人から聞いた怖い話、不思議な話の数々は、海の底知れぬ魅力と、海をめぐる無限の恐怖が入り混じる18話のエピソードが納められています。
超常現象を取り扱う雑誌や書籍やテレビ番組の報道で有名になりましたが、通過中の船舶や飛行機が突如何の痕跡も残さず消息を絶つ海域とされる「バミューダトライアングル」などいまだ未解決な要素がある領域としての<海>の不思議さに浸れます。
夏場定番の怪談も、冬場にも楽しめる一冊です。