2020年・日経平均株価の推移
日経平均株価は30日、年末株価として 31年ぶりの高値(2万7444円17銭) で終わりました。新型コロナウイルスの感染再拡大で、旅行運輸関係の企業や飲食店や接待を伴う業界全般が先行き不安を抱えている経済状況を反映しているとはとてもおもえず、バブル時のマネーゲームが再来している様子を強く感じています。
主要中央銀行の桁違いの金融緩和を背景に、行き場を失ったマネーを吸い込み膨張し続けている感じです。
医療崩壊がささやかれる感染第3波到来の状況でコロナ禍の収束がみえない中、株高を演出しているのは、主要中銀の金融緩和のようです。米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げに続き、欧州中央銀行(ECB)や日本銀行も追加緩和に踏み切っています。
11月に入りますと、米大統領選で<バイデン>前副大統領が勝利を確実にしたことやワクチン開発を足掛かりに、株価は続伸していきます。米ダウ工業株30種平均は3万ドルを突破し 史上最高値(3万403ドル97セント) を更新。日経平均は、 今月29日に2万7千円台を回復 しました。
歴史的な株価の回復とは対照的に、実体経済の回復の足取りは感じることはできません。今年の飲食業の倒産は年間の最多を更新していますし、非正規雇用者の現状も悲惨です。完全失業率も11月は2・9%と高い水準になっています。
日銀は年12兆円を上限に上場投資信託(ETF)の買い入れを通じて、株式市場に直接資金を供給する異例の手段を取っています。相場下落時には多い日で2千億円分の(ETF)を購入しているため、株価水準と生活者の感覚とのズレが生じているといえます。マスメディアも国の政策に対しての意見も出ていません。
この状況では、だれもがバブル株価への懸念を持つと思うのですが、その発端となるはずの金融引き締めの気配は一向に見受けられません。株高=景気がいいと絵に描いた餅をちらつかされ、自分の タンス預金 に安心して、実態とかけ離れた状況でも、みな満足をしているのでしょうか。
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