末期がんを宣告された男と彼を見守る医師を主人公に、人間が死んでいくこと、最後まで生きぬくことの意味を描いたヒューマンドラマ『山中静夫氏の尊厳死』が、2020年2月14日から。全国で公開されます。
『ダイヤモンドダスト』(1989年)・『阿弥陀堂だより』(1995年)などで知られ、現役の医師でもあり自身のうつ病の経験から、生と死をテーマにした作品が多い <南木佳士> (68)の同名小説『山中静夫氏の尊厳死』(1993年11月25日・文藝春秋刊)を、『しあわせになろうね』(1998年)・ 『育子からの手紙』 (2010年)などの<村橋明郎>監督が映画化しています。
末期の肺がん患者「山中静夫」が自宅のある静岡の病院からの紹介で「今井」が勤務する信州の病院にやってきます。腰の骨と肝臓にがんが転移した「山中」に、「今井」は付き添う家族の負担も考えて静岡の病院での治療をすすめますが、余命を宣告された「山中」は「生まれ育った信州の山を見ながら楽に死にたい」と「今井」の病院での治療を希望します。
長年呼吸器内科を担当する「今井」は、あまりにも多くの死んでいく人間を診察し続けたことから、心身ともに疲労し、うつ病になってしまいます。「今井」はうつ病を抱えながらも、自らの死を受け入れる「山中」の最後の願いをかなえようと医師として立ち向かいます。末期がん患者の「山中静夫」を<中村梅雀>、医師の「今井」を<津田寛治>が演じています。その他、<高畑淳子>、<田中美里>、<浅田美代子>らが出演しています。
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