古代のビール再現@イスラエル考古学庁
5月
25日
報道陣に公開されたのは、小麦を原料としたエール(ビールの一種)の風味に似たアルコール度数6%の「ビール」と、同14%の蜂蜜酒。
エルサレムのパブで会見を行ったイスラエル考古学庁(IAA)およびバルイラン大学、エルサレム・ヘブライ大学、テルアビブ大学の研究者らは成果を発表。(IAA)の<イツハク・パズ>氏は、「研究者はこれまで、古代の製法を使用しても原料は現代のものを使っていた」と説明し、「古代のビールを造るのに、実際にその時代の原料を使用したのは、今回が初めてだ」と述べています。
研究チームは、イスラエル中部にあるペリシテ人の遺跡や古代エジプトと関係の深いネゲブ砂漠の他、テルアビブ、エルサレムなど複数の発掘現場から見つかった壺の残留物を用い、6年かけてイーストの抽出に成功。イーストのゲノムを解読し、液体培地で培養した後、ビールや蜂蜜酒の醸造に使用しました。
今回の「ビール」造りには、現代の醸造方法が用いられましたが、将来的には古代の製法で醸造し、商品として販売したいと研究チームは考えているようです。