<鎧月之介殺法帖>シリーズとして、本書が 『女刺客』 に次ぐ第6作目です。
石和(いわさ)代官所の代官<川治軍兵衛>の悪行を奉行所に訴えようとした<小平次>が、江戸にて何者かに切られますが、死に際に村の助けを岡っ引きの<お鶴>に言い残して亡くなります。
<鎧>は<お鶴>から事件のあらましを聞き、すぐにでも甲州に出向こうとするのですが、太鼓持ちの<猫千代>が賭場で揉め事を起こし、それは<お銀>という悪婆の原因だとわかりますが、彼女は押し込んだ生薬屋で老女を刺殺して江戸から逃げていました。
<鎧>・<お鶴>・<猫千代>が出向いた甲州は無残に焼き尽くされ、<鎧>は無頼者を囲っている悪代官<川治>と対峙していきますが、またそこで江戸から逃れて来ていた<お銀>と遭遇することになります。
奇妙な女主人<由良>の住む屋敷での出来事や、百姓上がりで代官所勤めの正義感の強い<小助>や<彦六>の活躍もあり、娯楽小説としてのツボを押さえているのは、テレビドラマの脚本を多く手掛けている著者ならではの構成でした。
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