『ギヤマン壺の謎』はやみねかおる(講談社文庫)
7月
17日
本書のタイトル『ギヤマン壺の謎』は、大江戸編序章に納められている3事件のうちのひとつで、長崎の出島で起こった高価な「ギヤマンの壺」が蔵からなくなった事件を持ち前の推理力で解いていきます。
長崎から江戸に向かう途中に知り会った土佐弁の侍との道中記にも謎解きが入り、竹光の刀ながら、『天真流』の使い手である<中村巧之助>も登場、江戸に付いた<名探偵>は、三つ子の三姉妹が大家の長屋に住むことになり、 そこには<中村>をはじめ、変人の絵描き<絵者>や瓦版屋<真理>が住んでいました。
昨日のことも忘れてしまう常識ゼロの<名探偵>ですが、目の前で起こる事件に関しては名推理で事件を解決、ユーモアに富んだ一冊でした。