今年の読書(88)『トリガール!』中村航(角川文庫)
6月
25日
主人公<鳥山ゆきな>は、理数系が得意と言うことで某工業大学の機械工学科に入学しますが、クラスの女性は<和美>と二人だけです。
どのクラブに入部しようかと二人で選んだのは、人力飛行機を作り「鳥人間コンテスト」に夢をかける「T.S.L(チーム・スカイ・ラリアット)」で、<和美>は「プロペラ班」に、<ゆきな>は「パイロット班」に配属されます。
「T.S.L」は伝統的に2人乗り用の機体を開発しており、今年のパイロットは2年前に涙を呑んだ<坂場>と<高橋圭>の予定でしたがテスト試走中に事故にあい、<圭>は足を骨折、急きょ<ゆきな>が<坂場>の相棒として飛行機に乗り込むことになります。
新入生の<ゆきな>のパイロットとしての訓練課程や飛行機を作成するチームの裏方などが細かに描写され、1年に一度の夢をかけるサークル内を舞台に、人力飛行に夢をかける青春小説として面白く読み終えれました。