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- 今年の読書(58)『逆流 越境捜査』笹本稜平(双葉社)
<越境捜査>シリーズも、2007年8月に『越境捜査』を1冊目として、2014年3月刊行の本書で4冊目になります。
警視庁捜査一課特命捜査二係の<鷺沼友哉>は、足立区の河川敷の白骨死体の捜査にあたっていましたが、柿の木坂の自宅マンションで暴漢にナイフで襲われ1カ月の自宅療養を命じられます。
彼を見つけたのは神奈川県警瀬谷署の刑事<宮野裕之>で、今まで管轄を超えて捜査協力してきた仲間であり、<宮野>は逮捕した窃盗犯が、12年前に白骨死体が発見された近くの家に忍び込んだとき、死体を見たと自供、関連があるのではと<鷺沼>を訪問した時でした。
その家は現在は参議院議員の<小暮孝則>の自宅で、10年前に更地にして売却した土地で、不審に思った<鷺沼>と<宮野>、そして<鷺沼>の身辺警護に着いた碑文谷警察署の<山中彩香>を巻き込み捜査を進めていきます。
<鷺沼>の部下である新人の<井上拓海>巡査も、<小暮>の身辺捜査のために福岡県警に出向きますが、一人前の刑事の風格を備えはじめ、いい動きを見せてくれていました。
定年まじかの<鷺沼>の上司<三好章>や元ヤクザの<福富>の脇役も見事で、はみ出し刑事の面目躍如の活躍が楽しめました。
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