今年の読書(42)『悪意のクイーン』井上剛(徳間文庫)
3月
24日
常に「クイーン」の座を保っていた<亜也子>は、二番手の<志穂>とライバルでありながら仲良く学生時代を過ごしていました。
東京に出てキャリアウーマンとして敏腕を発揮していた<亜也子>は子供は不要と考えていたのですが、ある日妊娠してしまい、産休生活の立場に追いやられてしまいます。
産院で知り合った<麻由>は、ママ友として常に自分がトップでいないと気が済まない性格で、<亜也子>は会合に参加するのをためらっているときに<時枝>が常に庇ってくれ、信頼を寄せていきます。
本書は<亜也子>の現在と、「理奏館」に通う<カツキ>という中学3年生の物語が並行に描かれ、銀行の儲け話を信じた父が借金で自殺、母親もすたれた生活で自動車事故で無くなる物語が伏線なり、読者をおもわぬ方向に導いていきます。
読み終り、数々の女性が登場してきますが、どの人物が人間として悪意に満ちているのか、考えさせられる一冊でした。
投稿日 2015-03-25 07:44
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2015-03-25 08:23
ワオ!と言っているユーザー