『あそび遍路』熊倉伸宏(講談社文庫)
5月
14日
88か所を休みを利用して歩かれていますが、全行程を歩き続けることを「遠し」、お寺に参ることを「打つ」、時計回りの反対に回ることを「逆打ち」など、遍路特有の言葉が出てきますので、<遍路>の解説本としても参考になります。
<歩ききれるか、否か。それを分けるのが脚である>という文章が何回か登場してきますが、<四国遍路は循環と皆既の行為で、基本的な終わりがない>という言葉と合わせ、やはりみずからの脚で回らないと、本当の<遍路>の意味が見いだせないことを、改めて自覚できました。