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- 今年の読書(133)『謀略 仮面警官Ⅴ』弐籐水流(幻冬舎文庫)
第1作目の『仮面警官』に始まる<仮面警官>シリーズは、『発覚』・『告白』・『驚愕』と続き、今回の『謀略』で5作目になります。
前回より間が空き、久しぶりにシリーズ物として読みつなぎましたが、親切にも複雑な登場人物の一覧表が冒頭に整理されていましたので、読みやすくなっていました。
この『謀略』にて、国家を揺るがす陰謀の影役者<嵯川>衆議院議員や、「河内連合」のトップ<日下部昇>、本邦初の女性総理大臣になった<美月玲子>たちが、32年前にアメリカ・マサチューセッツの大学で学んでいた背景が語られ、読者におぼろげながら対中国政策に何らかの思惑があることを匂わせています。
主人公の刑事<南條達也>は、過去に自分が誤って射殺した組員<木村>の事件を、退職した刑事<多治見>に見破られています。同時に<多治見>はこれにかかわる「河内連合」の捜査資料を<USB>にまとめているのですが、尾行しているのを知られ、「河内連合」の口封じに合ってしまいます。
亡くなったと知らされていた<真理子>は、父親が陰謀に加担しているのを嫌い偽名で勤めていましたが監視下のもと身分がばれており、「河内連合」の手によって拉致されるところで、本巻は終わり最終巻に向かいます。
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