今年の読書(2)『おらんくの池』山本一力(文藝春秋)
1月
2日
1997年に『蒼龍』で第77回オール讀物新人賞を受賞、作家生活に入り、『あかね雲』にて2001年第126回直木賞三十五賞を射止めています。
3回の結婚にして初めて子供を持ったことを書いた『家族力』以来2冊目のエッセイ集になりますが、直木賞受賞作家と言うことで『週刊文春』からの依頼エッセイだったのではないでしょうか。
著者は高知県出身、「おらんく」とは「おれの家」という<土佐弁>です。
立ち呑み仲間として、「神戸高知県人土陽会」理事の <Nさん> がおられ、お話ししていますと<土佐弁>が出てきますので、話しの話題にでもなればと手にしました。
中学校を卒業して東京の工業高校に新聞配達をしながら卒業した苦労人だけあって、随所に優しさがにじみ出ており、各エッセイの最後の一行が<土佐弁>で書かれているのも楽しめました。