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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(7)『ブラッド・ブラザー』ジャック・カーリイ(文春文庫)

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今年の読書(7)『ブラッド・ブ...
訳者の三角和代さんの力量と合わさり、海外ミステリーでは珍しく主人公は一人称の「僕」という名称を用いて語り継がれてゆきますので、とても読みやすく楽しめました。

アラバマ州モビール市警察の<カーソン・ライダー>刑事は、ニューヨークで起きた殺人事件に出向くことになります。
どうやら犯人は実兄の<ジェレミー>のようで、彼は子供の頃に実父を殺し、さらに5人の女性を殺害して矯正施設の中で厳重に監視されていましたが、施設所長の<ヴァンジー>とともに脱走、さらに殺人を重ねていきます。

実の弟という身分を隠して、<カーソン>は捜査に協力してゆきますが、女性大統領候補者の護衛を兼ねながら、また上司の女性刑事<シェリー>との関連を含めて、緻密な伏線を散らばせながら、読者を一気にどんでん返しの結末に導いてゆく手腕は見事です。

重くなりがちな連続殺人事件を主題にしていますが、小気味よいテンポの中にユーモアもあり、また登場人物たちの過去が見事に輪を作る構成力には唸るばかりです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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birdy
birdyさんからコメント
投稿日 2013-01-19 11:06

"blood brother"でしょうか?

ワオ!と言っているユーザー

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ファルコン
ファルコンさんからコメント
投稿日 2013-01-19 20:20

はい、その通りです。
血のつながった兄弟を表していると思いますが、刑事と殺人犯との対比が面白く描かれています。
軽快な訳者の翻訳が、光っている一冊です。

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