『居酒屋の世界史』下田淳(講談社現代新書)
11月
9日
<居酒屋を除くとヨーロッパ文明が見える>との副タイトルの帯が付いていますが、歴史的な流れを押さえ、居酒屋は本来銀行にして裁判所、売春宿にして病院と多機能の性格を持っていたのに、なぜ単なる酒を呑むだけの場所になったのかを分析をされています。
全十話からなる構成ですが、広く浅くの内容で、やや欲張りすぎた感じがしました。
「農村への貨幣経済の浸透」「居酒屋の多機能性」「専門分野への棲み分け」が著者の三大<キーワード>ですが、歴史分析の結果としての結論というよりも、初めに<キーワードありき>の感じが強く、学者の著述だなとの印象が残る一冊でした。
投稿日 2011-11-10 19:06
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2011-11-11 09:08
ワオ!と言っているユーザー