16日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は7営業日ぶりに反発して始まりました。市場予想を上回る四半期決算を発表した銘柄に買いが入り、相場を支えています。半面、米長期金利の上昇が続いており、株式相場の重荷となりました。
ダウ平均株価の銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループが大幅に上昇しています。朝発表の2024年1〜3月期決算で売上高が市場予想を上回りました。2024年12月期通期の特別項目を除く1株利益見通しを据え置き、買い安心感が広がりました。ダウ平均の構成銘柄ではありませんが、金融のモルガン・スタンレーも高く、朝発表の四半期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回り、好感した買いが入りました。
ダウ平均は今月に入って前日までに2000ドルあまり下げており、主力株の一部には押し目買いが入っています。一方、米経済が底堅く、インフレの沈静化に時間がかかっていることから、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ時期が遅れるとみられています。<ジェファーソン(FRB)副議長>は16日朝の講演で、「今後のデータが予想以上にインフレのしつこさを示せば、現在の制限的な政策金利をより長く維持するのが適切になる」と語っています。
16日朝の米債券市場では長期金利が前日終値(4.60%)を上回って推移し、一時は(4.69%)と昨年11月以来の高水準となり、金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識され、売りが出ています。
ダウ平均株価は、前日比63ドル86セント(0.17%)高の3万7798ドル97セントでした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比19.77ポイント(0.12%)安の1万5865.25でした。
S&P500種株価指数は、前日比10.41ポイント (0.21%)安の5051.41でした。