「1ドル=143円93銭~143円95銭」
7月
1日
6月30日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前週末比65銭の円高・ドル安の「1ドル=143円95銭〜144円05銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=143円96銭」、安値は「1ドル=144円50銭」でした。
米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げするとの観測を背景に円買い・ドル売りが入っています。半面、米株高の継続を背景に投資家が運用リスクを取る動きを強めたのは低リスク通貨とされる円の売りを促しました。
30日発表の6月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は(40.4)と5月(40.5)から低下、1月来で最低となりました。市場予想(43.0)を下回り、米景気の悪化に対する懸念が強まりました。先週にかけて(FRB)の<ボウマン副議長>と<ウォラー理事>が7月の利下げを支持する考えを明らかにした後で、早期の利下げ観測を誘いました。
もっとも、円は買い一巡後に伸び悩んでいます。カナダがトランプ氏の批判していたデジタルサービス税(DST)を撤回し、貿易交渉を再開することで米国と合意しています。米政権の関税政策を巡る懸念が後退し、株式市場では多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数が連日で最高値を更新しています。投資家が運用リスクを取る動きを強めたのは円の重荷になりました。