6月30日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は3営業日続伸して始まりました。カナダが米国との貿易交渉を再開すると発表し、米政権の関税を巡る懸念の後退が投資家心理を支えています。
29日、カナダの財務省はデジタルサービス税(DST)を撤回すると発表しました。<カーニー首相>と<トランプ米大統領>は交渉を再開し、7月21日までの合意を目指します。カナダ政府は6月30日に予定されていました最初の徴収を停止し、近く(DST)に関する法律を廃止する法案を議会に提出します。<トランプ大統領>はカナダの(DST)が米ハイテク企業に対する「直接的で露骨な攻撃」だと主張し、27日にカナダとの貿易交渉を打ち切るとしていました。
欧州連合(EU)も「相互関税」の一時停止期限の7月9日までに米国との間に貿易協定を締結できるとの見方が高まっています。米ブルームバーグ通信は前週末、(EU)の<フォンデアライエン欧州委員長>が、6月26日の首脳会議でEU首脳に対し非公開の場で、期限までに合意を成立させると確信していると述べたといいます。関税を巡る不透明感が後退し、株買いが広がっているようです。
米政権の大型減税法案を巡っては、米連邦議会上院が30日にも修正案を採決する見通しです。米政権は7月4日までの法案成立を目指しています。法案成立に対する懸念が薄れていることも追い風となっています。
ダウ平均株価は、前週末比275ドル50セント(0.63%)高の4万4094ドル77セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価は、前週末比96.28ポイント(0.47%)高の2万0369.73で終え、(6月27日)の終値を超え最高値を更新しています。
S&P500種株価指数は、前週末比31.88ポイント (0.52%)高の6204.95で終え、(6月27日)の終値を超え最高値を更新しています。