15日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は続落して始まりました。物価上昇の圧力が根強く残るなかで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが市場の想定より緩やかになるとの観測から、株式に売りが出ています。
今週発表の米物価指標は総じてインフレ圧力の根強さを示しており、14日の講演で、(FRB)の<パウエル議長>は、利下げを急ぐ必要はないとの考えを述べています。シカゴ連銀の<グールズビー総裁>は15日朝の米CNBCの番組で、物価上昇率がかなり高いとの認識を語っています。複数の(FRB)高官が利下げ判断を慎重に進める考えを示しており、市場では12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの観測が浮上しています。
15日朝発表の10月の米小売売上高は前月比(0.4%増)と、市場予想(0.3%増)を上回りました。9月分も上方修正しています。ニューヨーク連銀が同日発表しました11月の製造業景況指数は(31.2)と、市場予想を大きく上回っています。15日朝の米債券市場では長期金利が上昇し、一時は(4.50%)と6月上旬以来の高水準でした。金利の上昇で株式の相対的な割高感が意識され、ハイテク株を中心に売りが出ています。
ダウ平均株価は、前日比305ドル87セント(0.70%)安の4万3444ドル99セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日比427.53ポイント(2.24%)安の1万8680.12で終えています。
S&P500種株価指数は、前日比78.55ポイント (1.32%)安の5870.62で終えています。