11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅に続伸し、前日比10銭円高・ドル安の「1ドル=142円30〜40銭」で取引を終えています。円の高値は「1ドル=141円25銭」でした。
日銀の<中川順子審議委員>が追加利上げに前向きな考えを示したとの受け止めなどから、11日の東京市場で円が対ドルで約8カ月ぶりに140円台を付けた流れを引き継ぎ、円買い優勢で始まりました。
同日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)はエネルギーと食品を除くコア指数が前月比(0.3%上昇)と市場予想(0.2%上昇)を上回りました。米連邦準備理事会(FRB)が9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ幅を(0.25%)にとどめるとの見方が強まり、(CPI)発表直後に円は「1ドル=142円55銭」に下げる場面がありました。
(FRB)の(0.5%)利下げ予想が後退し、米株式市場でダウ工業株30種平均株価が一時4万ドルを切り「3万9993ドル07セント」の安値を付けました。株安を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まると円に資金が流れています。その後、ダウ平均など主要株価指数が上昇に転じ、円の上値を抑えました。
10日夜開催の米大統領選の候補者討論会は民主党候補の<ハリス副大統領>が共和党候補の<トランプ前大統領>に対して善戦したとの評価が目立っています。ただ、引き続き大統領選を取り巻く不透明感は強く、ニューヨーク市場の時間帯では為替相場への影響はありませんでした。