20日の米株式市場でダウ工業株30種平均株価は10営業日ぶりに反落して始まりました。前日までに連日で過去最高値を更新しており、主力銘柄には持ち高調整の売りが優勢となりました。
米連邦準備理事会(FRB)が2024年の早期に利下げに転じ、米経済を支えるとの見方が支えとなり、米主要株価指数は前日までの9営業日で1500ドルあまり上昇し連日で高値を更新していました。目新しい取引の材料が少ないなか、20日の取引では主力銘柄を中心に持ち高調整や利益確定の売りが出ています。
もっとも、ダウ平均株価の下値は限られています。20日の米債券市場で長期金利が低下。一時は(3.87%)と、7月下旬以来の低水準を付けています。金利の低下で相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株の一部には買いが入っています。
午前発表の12月の米消費者信頼感指数は(110.7)と前月改定値(101.0)から改善し、市場予想(104.5)も上回りました。11月の中古住宅販売件数も前月比(0.8%増)と、市場予想(0.8%減)に反し増加でした。市場予想を上回る経済指標が相次ぎ、米経済のソフトランディング(軟着陸)に対する期待が高まり、株買いが優勢になる場面もありましたが、上値の重さが意識され、午後に下げ幅を広げています。
終値は10営業日ぶりに反落し、前日比475ドル92セント(1.27%)安の3万7082ドル00セントで終えています。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、前日末比225.28ポイント(1.50%)安の1万4777.94でした。
S&P500種は、前日比70.02ポイント (1.47%)安の4698.35でした。