NY為替市場はドルの買い戻しが加速し、ドル円は「1ドル=140円」台となっています。一時140円台半ばまで上昇。140円付近には売りオーダーも多数出ていましたが、ストップを巻き込んで一気に円安となっています。その動きでドルの買い戻しに弾みがついたようで、140円台を維持できるようであれば、141円台前半までの戻りも出てきそうで、今後の動きが注目されます。
20日発表されました米新規失業保険申請件数は22万8000件と、市場予想(24万件)ほど多くなく、強い米労働市場を示唆したこともきっかけとなった模様。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)や(ECB)、日銀決定会合のイベントを前にドルショートを解消しておきたいムードも強まっています。
米連邦準備理事会(FRB)は来週の(FOMC)での利上げが確実視されています。ただ、9月以降については未知数の部分が多く、追加利上げ、据え置き、どちらにも可能性を残して置くのではと見られています。一方、これまでタカ派色が強かった(ECB)もタカ派トーンを若干緩めており、来週は利上げを実施するものの、9月については(FRB)同様にオープンにして置く可能性も指摘されています。日銀も<植田総裁>が慎重姿勢を垣間見せています。
このような中で、短期的にドルショートを維持して置くことが得策ではないとの判断が働き始めているのかもしれません。世界的に昨年からの利上げツアーに終着点が見え始める中で、市場の関心がこれまでの金融政策格差から景気に軸足をシフトするようになれば、ドルの優位性は増すとの見方も市場では根強くあります。
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