『美しき誘惑 現代の「画皮」』@<赤羽博>監督
5月
10日
九尾の狐に取り憑りつかれた妖魔の女性と、彼女に心を奪われた男の行く末を描いています。大手銀行副頭取の秘書として働き、才色兼備で周囲の誰もが憧れる「山本舞子」(長谷川奈央)。彼女には、夜に銀座の高級クラブでホステスとして働き、自分の美しさにふさわしい男性を品定めするという、もうひとつの顔がありました。
そしてある日、「舞子」は、将来の総理大臣候補とも呼び声の高い議員の「塩村太郎」(市原綾真)と出会います。「太郎」は瞬く間に「舞子」に夢中になり、2人は結婚することになります。
全ては「舞子」の思惑通りに進む中、「太郎」は、人生の師でもある教団の教祖「橘勝子」(芦川よしみ)から、「舞子」が「九尾の狐」に取り憑りつかれた妖魔であると告げられます。自分の美しさによって国が滅びることを望む「舞子」。そんな彼女にも良心があるはずだと信じたい「太郎」は、葛藤を抱えながら結婚式当日を迎えます。
サブタイトルにある「画皮」は、中国古来の伝奇物語で、妖魔が人をたぶらかすために被る「美女の顔や手足を描いた人間の皮」の意味があります。