<サンマ>の水揚げ量歴史的不漁
1月
6日
主な漁港の水揚げ量は、最も多い花咲港(北海道)が前年比46・5%減の8616トンで、2位の大船渡港(岩手県)は2・5%減の6238トン。気仙沼港(宮城県)は15・1%減の4565トンなどでした。
産地市場での卸売単価は、前年の約1・5倍となる10キロ当たり4804円と高止まりでした。そのため、水揚げ金額も約1・1倍の142億207万円となっています。
1980年以前は北太平洋で<サンマ>漁をしていたのは日本とロシア(旧ソ連)のみで、実質的に日本がサンマ資源を独占していました。ところが、その後、韓国、台湾、中国もサンマ漁を開始。特に、台湾は2000年代に入って漁獲量が急増し、2013年以降は日本を上回るようになっています。日中台など8カ国・地域は、資源管理のため、2019年7月に、主要漁場の北太平洋での2020年の漁獲上限を55万トンとすることで合意しました。しかし、ここ数年は世界の漁獲量が50万トンにも届いておらず、有効性には疑問を呈する声も出ています。
また、<サンマ>は冷たい海域を好みますが、地球温暖化の影響で日本近海の水温が高くなり、日本の漁場に入りづらくなっているとの指摘もあります。さらに、<サンマ>と同じ小型の動物プランクトンをエサとしており競合関係にある<マイワシ>が増えた結果、<サンマ>が追いやられて分布域が狭くなっているといった見方も出ています。