今年の読書(91)『十津川警部北陸を走る』西村京太郎(徳間文庫)
11月
17日
タイトル名から、北陸関連の電車に乗車するような内容なのかと思いましたが、関係ありませんでした。
公団住宅で女性の絞殺死体が発見されます。被害者は「真田よう子」50歳の主婦です。その後夫の台東区役所広報課長「真田信一郎」も福井県東尋坊で溺死体で発見されます。福井県警は夫が妻を殺して自殺したとの見解を発表しましたが、警視庁の「十津川警部」は疑惑を抱きます。さらに「真田」の部下である「小柳克己」がひき逃げに遭い死亡します。
そんな折、捜査本部宛に一通の手紙が届き、文面には〈真田広報課長も、小柳課長補佐も、殺されたのです〉との告発文でした。
事件の背景を捜査疾行く中で、「十津川」は、2年前に起こった「美人看護婦殺人事件」の被害者「林彩子」の容疑者3人が浮かび上がり、広報課長「真田」の企画する「雷門付近の定点観測撮影企画」の写真で、当日のアリバイが崩れる犯人が起こした犯行ではないかとの思惑で捜査を始めます。
そんなおり、容疑者の1人が自殺を図り、残る2人にしぼられてゆくのですが、事件はさらなる様相を見せていきます。
アマチュアカメラマンが、偶然撮影した1枚の写真から複雑奈連続殺人事件が展開する内容でしたが、よみてとしては、1枚の写真から推理小説を発送することに驚きながら読み終えました。